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中国オープンでコンビを復活した“ボールガール事件”のマリエ・ブズコバ(右)とサラ・ソリベストルモ(左)が女子ダブルスで優勝。SNSのバッシングに沈静化の動きが…(写真・ロイター/アフロ)
中国オープンでコンビを復活した“ボールガール事件”のマリエ・ブズコバ(右)とサラ・ソリベストルモ(左)が女子ダブルスで優勝。SNSのバッシングに沈静化の動きが…(写真・ロイター/アフロ)

「相変わらず態度の悪い選手だ」“ボールガール事件”のブズコバがソリベストルモとのコンビ復活で中国オープン女子ダブルス優勝…まだ非難の声は残っているがSNS“炎上騒ぎ”は沈静化へ

 テニスの全仏オープン女子ダブルスで加藤未唯(28、ザイマックス)組の失格を審判に訴えた“ボールガール事件”で、世界中から非難を浴びたマリエ・ブズコバ(25、チェコ)が盟友サラ・ソリベストルモ(27、スペイン)とのコンビを復活させて8日に中国の北京で決勝が行われた中国オープン女子ダブルスで優勝を果たした。9日に自身のSNSを更新してツアー通算4勝目を報告。まだ完全にバッシングの声が消えたわけではないが、非難コメントは減り、炎上騒ぎが続いたSNSも、騒動から4か月が経過してようやく沈静化してきた。

 昨年4月以来、通算4度目の優勝

 

 偶然とも重なったツアー通算4勝目にブズコバの笑顔が弾けた。
 北京の国家テニスセンターで中国オープン女子ダブルス決勝が行われた8日は、盟友ソリベストルモの27回目の誕生日だった。チャン・ハオチン(30、台湾)とジュリアナ・オルモス(30、メキシコ)組を3-6、6-0、10-4と逆転で下した直後。表彰式で待っていた予期せぬ感動を、ブズコバは自身のX(旧ツイッター)とインスタグラムで綴っている。
「優勝トロフィーを手にしながら、中国語でハッピー・バースデーを歌える機会はそうそうない。最高の経験をありがとう、北京」
 フォロワーへ優勝を報告するブズコバの投稿には、ソリベストルモとともに笑顔を満開にさせている写真や、司会者の突然の合図とともに会場全体で「ハッピー・バースデー」の合唱が始まった動画に加えて、北京入りした際にユネスコの世界遺産に登録されている万里の長城を観光で訪れた写真もアップされている。
 9月の全米オープン女子シングルスで、ブズコバは3回戦でオンス・ジャバー(29、チュニジア)に逆転負け。2時間56分に及んだ死闘で、以前から痛めていて、全米オープンの女子ダブルス出場を断念させた原因にもなった右足内転筋痛を再発させた。チェコメディアの『iROZHLAS』は、ブズコバの怪我を「右足内転筋断裂」と報じ、本人も「これから検査に行くけど、ただの痛みで済めばいいと願っている」とコメントしていた。  
 復帰戦として選んだ中国オープンの女子シングルスでは、予選から勝ち上がってきたユリア・プチンツェワ(28、カザフスタン)との1回戦を、2-6、6-7のストレートで落として早々に姿を消していた。故障の回復が不安視されていたが、プライベートでも仲がよく、親友と呼ぶソリベストルモと、再びコンビを組んだ女子ダブルスでは快進撃を見せた。
 右足の怪我の影響か、もしくは批判が吹き荒れた状況を考慮したからか。ソリベストルモとは、7月ウィンブルドン選手権後に一時ペアを解消していた。しかし、今大会を前に再結成。準々決勝では全仏オープン準々決勝で敗れたニコール・メリカ・マルチネス(30、米国)とエレン・ペレス(28、豪州)組をストレートで撃破。借りを返した勢いで一気に頂点に立った。ブズコバは昨年4月のパリバ選手権以来となる優勝の喜びを伝えたかったのか。SNSをすぐに更新したが、意外にもコメント欄には、祝福のコメントが数多く寄せられた。
「幼稚園から出直しな」「最悪の人種差別主義者」といった非難コメントもなくはなかったが、一時の荒れた状況ではなくなっていた。

 

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