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1点を追う9回一死満塁で“職人”代打・藤田が登場するとハマスタは最高潮の盛り上がりを見せたが…二ゴロ併殺打でゲームセットとなりSNS上は三浦采配を巡り炎上騒ぎ
1点を追う9回一死満塁で“職人”代打・藤田が登場するとハマスタは最高潮の盛り上がりを見せたが…二ゴロ併殺打でゲームセットとなりSNS上は三浦采配を巡り炎上騒ぎ

横浜DeNA9回一死満塁の逆転サヨナラ機を逃した「代打藤田」の三浦采配巡りSNSで“炎上”騒ぎ…「代打大田の方が阪神にはプレッシャーだった?」

 三浦監督は、その藤田の人選理由について「藤田の選択はベテランの経験と勝負強さを見込んだのか?」と質問され「その通り」と答えた。
「藤田の経験…藤田がしっかりと準備して思い切りいった結果ですから」
 結果がすべての世界でこれが精一杯の説明だったのだろう。
 だが、楽天、巨人、西武で“参謀”を務めた経験がある、現新潟アルビレックスBC監督の橋上秀樹氏は「代打藤田」に疑問を呈した。
「阪神のバッテリーは藤田ではプレッシャーを感じなかったと思う。サヨナラを阻止したい阪神は外野に前進守備を敷かせた。外野の頭を越える当たりを打たれるのが一番嫌な場面。失礼ながら藤田はピークを過ぎているし、外野の頭を越える力がない。だから湯浅はアバウトに球威で押してきた。大田ならば、芯で当たれば打球は外野を越えていくし、外野フライは十分に打てる。その分、若い湯浅はプレッシャーを感じる。結果論ではなく大田を選ぶべきだったと思う」
 さらにこう続けた。
「湯浅はストレートが武器の投手。しかも満塁だからフォークは投げにくい。ストレートに絞れるし、ストレートに強い打者が理想。藤田はレギュラーシーズンでは、巨人の大勢との対戦でストレートで押し込まれるなどストレートに弱い印象がある。逆に大田は、揺さぶりには弱いが、早いカウントからストレートを狙いにいけば、めっぽう強い。おそらく三浦監督は、三振を嫌がり藤田の経験と勝負強さに期待したのだろう。左打者の藤田なら併殺を崩すことができるとの意図もあったのだろうが、藤田の足は、そこまで期待できるものではない」
 ネット上の意見の中には、前日の試合で決勝タイムリーをマークした大和をそのまま打たせ、投手・山崎のところで代打オースティンでも良かったのでは?という声もあったが、橋上氏は「大和に併殺の危険性もあり、そうなればオースティンを使わないままゲームセットとなる。オースティンには一発も期待できるのだから、走者を2人代えて大和に代打オースティンは間違いではなかったと思う。ただ当たりが良すぎたので代走神里が逆をつかれホームに還れなかった。流れをつかめないときというのは、こういうもの」と、その説を否定した。
 
 第2戦では、打つ手、打つ手がズバズバと的中。初めての短期決戦での指揮とは思えぬほどの“三浦マジック”で“逆王手”をかけたが、この日は、その勝負勘が鈍った。先発・浜口の代え時も“一手”遅れた。
「早め早めの仕掛けを意識している」と、短期決戦の心構えを説いていた三浦監督だが、球数84の浜口に打席が巡ってくる5回に代打を送らなかった。 
 5回二死から中野に三塁を襲う強烈なライナーを打たれていた。宮崎のファインプレーで助けられたが、その当たりは交代信号に思えた。しかし、三浦監督は続投を決意。結果、1点リードで迎えた6回に阪神打線につかまった。先頭の北條に三塁線を破る二塁打を打たれ、続く“CS男”の近本に矢野監督は、なんとバントを命じた。2球続けてファウルにさせ追い込んだが、ヒッティングに切り替わってから、ライトフェンス直撃の同点タイムリー二塁打を浴びた。ここで三浦監督は、入江にスイッチしたが、第1戦で2回を無失点に抑えていた勝利方程式の一番手も、流れを食い止めることができない。
 無死二塁でバトンを受けた入江は、今シリーズ打率0割の4番大山にバントを失敗させ、三塁進塁を阻止したが、原口に“逆球”をレフト前に弾き返されて勝ち越しを許す。6回の頭から入江でいき、7回エスコバー、8回伊勢、9回山崎の必勝リレーで1点差を死守して逃げ切るべきではなかったか。
 だが、橋上氏は、この継投については「延長を考えると4人のうち一人は残しておきたかったのではないか。浜口にもう1イニングと考えたベンチの思惑は理解できる」と三浦采配を支持した。
 試合後、三浦監督は、「いろんな部分が足りなかったんです。監督として足らなかったこともあった」と自戒した。

 

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