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後半戦”開幕投手”となった大谷はブレーブスを6回まで11奪三振無失点に抑えながらも7回に”急変”して6失点と炎上。「2桁勝利&2桁本塁打」の偉業はお預けとなった(写真・AP/アフロ)
後半戦”開幕投手”となった大谷はブレーブスを6回まで11奪三振無失点に抑えながらも7回に”急変”して6失点と炎上。「2桁勝利&2桁本塁打」の偉業はお預けとなった(写真・AP/アフロ)

米メディアは104年ぶり偉業がお預けの大谷翔平”7回悪夢”をどう分析したか…敵将「彼と対戦豊富なオルソンの助言」

 一方で、「大谷にとってすべてが悪いものではない」として、エンゼルスとして、ノーラン・ライアンが1977年に記録した7先発連続、1972年から1973年に記録した6先発連続に続く、5先発連続の2桁奪三振をマークしたことと、今季8度目の2桁奪三振がメジャーでトップになっていることを付け加えた。   

 地元紙のオレンジカウンティレジスターも「大谷が悪夢のイニングで崩壊し、エンゼルス打線は沈黙のまま」との見出しを取り、「大谷のマウンドでの素晴らしいパフォーマンスが突然、悪い方向へ向かった。大谷は6イニングを無失点で11三振を奪い、これ以上ない出来だったが、2カ月近くの間ずっとスランプに陥っているエンゼルス打線がまた何も生み出さず、0-0のプレッシャーの中を投げていた」と打線の援護がなかったことへ同情を寄せ、MLB公式サイトと同様のネビン監督代行の大谷評を掲載していた。

 敵地メディアがファーカスしたのは、7回に0-0の均衡を破り大谷攻略の先陣を切ったオルソンの2ランだった。3番打者のオルソンは、アスレチックスから今季移籍してきたスラッガーで大谷との対戦経験が豊富だった。

 アトランタ・ジャーナル・コンスティテューション紙は、「二刀流スーパースターの大谷は、最後まで大接戦が続くかのように(6回まで)ブレーブスを抑え込んでいた。だが、ブレーブス打線が7回に爆発し、オールスターブレーク後の最初の試合でエンゼルスを8-1で破った」と伝えた。

 記事は6回までの大谷の投球を「大谷は支配的だったように見えた。いくつかの投球に空振りし、ストライクを見逃して困惑の様子だったブレーブス打線に対して珠玉の投球を見せた。彼は101.2マイル(約162.9キロ)をマークした速球、平均90マイル(約145キロ)のスプリッターや76マイル(約122キロ)の球速差があるカーブを投げてきた。これはエリート投手として最高のもので、そして彼は投手でありながら素晴らしい打者でもある」と絶賛。

 ブレーブスのブライアン・スニッカー監督の「私は正直、多くの望みを抱いていなかった」とのコメントを紹介した。

 その上で、「大谷は6回を通してブレーブス打線を1安打に抑えていたが、7回にブレーブスは、この日本の天才選手から6点を刈り取った。オルソンの2ランに始まり、アルシアの3ランで終わりを告げた。その間に、エディー・ロサリオがライト前へタイムリーを放った。現時点で多くのことを証明する必要のないブレーブス打線が、また一度、素晴らしい打線であることを証明して見せた」と続けた。

 そしてオルソンが大谷攻略のポイントになったことを指摘した。 「大谷はブレーブスと一度も対戦したことはなかったが、オルソンは昨年までオークランド(アスレチックス)でプレーして大谷と同じ地区にいた。彼は、この力強い右腕投手を十分に目にしてきた。オルソンは、この試合まで、大谷と対戦してきた打者の打席数の多さで2位タイだった。13打数1安打で2打点、3四球、6三振だった」

 同紙は、スニッカー監督のこんなコメントで、オルソンが果たした役割を伝えた。

「オルソンは(大谷を)誰よりも目にしてきた。彼は我々の打者ミーティングで話して、選手たちに良いアドバイスをしていた」

 オルソンがどんなアドバイスを同僚に伝えたのかが気になるところだが、同紙によると、オルソンは7試合連続安打で、5本塁打、13打点と絶好調で、MLBキャリアの7年で、7試合で13打点を記録するのは「彼にとって初めてのことだ」という。

 大谷の次回登板は28日(日本時間29日)からの本拠地でのレンジャーズ戦が有力視されている。

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