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一夜明け会見で井上尚弥は4団体を統一したバトラー戦の内幕とスーパーバンタム級挑戦への思いを語った(写真・山口裕朗)
一夜明け会見で井上尚弥は4団体を統一したバトラー戦の内幕とスーパーバンタム級挑戦への思いを語った(写真・山口裕朗)

2キロ弱の壁…歴史を塗り替えた井上尚弥のスーパーバンタム級への転級は成功するのか…「すぐに挑戦したい。2階級4団体統一へ。戦い方を変える必要がある」

 次なる目標はリング上でも宣言したスーパーバンタム級への転級だ。
 現在のチャンピオンはWBAスーパー、IBF同級王者のムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)とWBC、WBO同級王者のスティーブン・フルトン(米国)の2人。ただフルトンにはフェザー級転向の話が具体化していて、前戦で左拳を痛めたアフマダリエフはマーロン・タパレス(フィリピン)との指名試合を指令されている。もちろん井上は、それらの厳しい状況を把握した上で、「できるならすぐ(世界)挑戦したい、テストマッチみたいなものはいらない」と希望を口にした。
 大橋会長は「次戦は4、5月くらいには」と具体的な日程を出した。
 果たしてスーパーバンタム級への転級は成功するのか。
 海外メディアの見解も分かれている。
 バトラー戦を放映した米「ESPN」が、「井上が称賛されるパワーを新たな階級に持ち込めばスーパーバンタム級も一掃するに違いない」と報じれば、米専門サイト「ボクシングニュース24」は「フルトンとアフマダリエフは(バトラーと違い)パンチを放つことができ、素晴らしいボクシング技術を持つ。井上よりも体格が大きく、これまで井上が3階級で戦ってきた相手に比べて、そのパワーに対処する術を備えている。アフマダリエフなら井上を倒しフルトンは彼を判定で下すと考ええている」とネガティブな見方。
 真吾トレーナーは、「あれだけやられたので何かひとこと言いたかったのでは?」と笑い飛ばしたが、バトラーは試合後に「スーパーバンタムに上げるなら、ディフェンスを考え直す必要がある」とも忠告していた。
 4階級制覇となる挑戦は。これまでの転級とは少し意味合いが違ってくる。通常体重が63、64キロで10、11キロもの過酷な減量のあるバンタム級の現状を考えると、適正階級は、53.52キロから55.34に約2キロリミットが上がるスーパーバンタム級なのだろうが、身長が165センチの井上が、体格的にハンデを負う可能性は高い。
 井上もそのことを十分に理解している。
「スーパーバンタム級は倒しにいって倒せるような領域ではない。身長170、170前半の選手もゴロゴロいるし、僕が体力的には劣っている。今の倒し方や組み立てを取っ払って考え直さないとダメ。戦い方を変えていく必要がある。相手に合わせて、今の引き出しの中からチョイスし、しっかりと作戦をたてていかなくちゃいけない。体力勝負で来るファイターに対して、ゴリゴリ体力勝負を挑むつもりはない。ただ減量が厳しい方だったので安定感は増すと思う」
 井上はスパーリングでは、同じ階級の選手とやれば壊れてしまうので、スーパーフェザー級、ライト級などの選手とも拳を交えており、それを見てきた大橋会長は、「十分いける。階級の壁は気にしない。上げれば上げるほど良さが出る」と太鼓判を押す。

 

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