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横浜DeNAのドラフト1位、松尾汐恩の開幕1軍の可能性は?(写真・黒田史夫)
横浜DeNAのドラフト1位、松尾汐恩の開幕1軍の可能性は?(写真・黒田史夫)

【独占激白】横浜DeNAの三浦大輔監督に聞く…「大阪桐蔭高出のルーキー松尾汐恩の開幕1軍の可能性はありますか?」

 沖縄キャンプを打ち上げた横浜DeNAの三浦大輔監督の独占インタビュー第2弾。ドラフト1位の松尾汐恩(18、大阪桐蔭高)の開幕1軍の可能性や、嶺井博希(31)がFAでソフトバンクへ移籍したことで薄くなった捕手問題、さらに中日からトレードで獲得した京田陽太(28)の加入で激化しているチーム内競争などについての指揮官の考えを聞いた。

 「チーム内競争が激しくならないと強くならない」

 

 異例の抜擢だろう。
 三浦監督は、ドラフト1位の松尾を沖縄宜野湾キャンプに帯同させた。昨年も経験をさせる意味も含めてドラフト1位の小園を宜野湾キャンプに帯同させたことがあるが、プロのスキルや何よりプロの体力を要求されるキャッチャーというポジションに高卒のルーキーを抜擢するのは異例と言っていい。
――開幕1軍の可能性はありますか?
 単刀直入に切り込むと、「可能性という点でいうならば、あるからこそ宜野湾キャンプに呼んでいます」と、三浦監督は、爽やかな笑顔で答えた。
 キャンプ初日には三浦監督が自ら打撃投手を買って出て、その力量を確かめた。
「打撃投手で彼に投げましたけど、高卒1年目の2月って18歳…まだ高校3年生ですよ。それが、あのスイング。私の高校3年生へのレベルはこんなものだという偏見があるのかもしれないが、私が思う平均よりも間違いなく上。トップレベルだった。だからこそのドラフト1位ではありますが大きな可能性を感じます」
 そのコンパクトなスイングと反応に高校生離れしたセンスを感じたという。
 7日のシート打撃では2打数2安打の鮮烈デビューを飾り、18日の阪神との練習試合でも途中出場し、回ってきた打席は1打席で死球だったが、阪口、小園、京山とバッテリーを組み、その3イニングを無失点リード。評価はアップしている。
 昨季は小園と市立和歌山高時代にバッテリーを組んでいた千葉ロッテのドラフト1位の松川が開幕マスクをかぶり、一度もファームに落ちることなく76試合に出場した。高卒捕手が1年目からの即戦力となった前例があることが松尾にはありがたい。
 横浜DeNA担当のヤクルトの山口重幸スコアラーは、「プロの変化球へのキャッチングの対応や、落ちるボールのブロッキングなど、捕る、投げる、止めるの基本的なスキルは1軍レベルにあると思います。スローイングもクイックスローで肩も強い。バッティングも長打力があり、コンタクト能力も高いので、ある程度、変化球にも対応できている。高校出のキャッチャーは、時間がかかると言われていますが、1軍の戦力として出てくると思って、我々は準備しておかないといけないでしょうね」と分析している。
 また配球に関しても大胆さがあり、「大阪桐蔭高の主軸として甲子園で優勝してきた経験でしょうね」とチェックを入れていた。
 昨季74試合でマスクをかぶった嶺井がFAでソフトバンクに移籍。松尾に追い風が吹いていることは間違いない。
 横浜DeNAに関しては、キャッチャーを固定できないことをウイークポイントとして指摘する評論家が少なくない。昨季は、嶺井に続き、戸柱が32試合、伊藤光が25試合と主にこの3人を起用したが、三浦監督は捕手固定論に真っ向から反論した。
「昔は143試合すべてに一人の捕手がマスクをかぶっていたチームが少なくありませんでしたが、今の野球では、それが正解というわけじゃありません。昨季も固定できなかったわけじゃないんです。相川(チーフ作戦兼バッテリー)コーチと話をして、固定する必要はない、三者三様でいけるんじゃないか、ということで3人(嶺井、戸柱、伊藤光)の併用を選んだ。いろんな議論はあるでしょう。しかし理想は人によって違う。(伊藤)光に戸柱の2人がいて、ここに祐大(山本)、松尾がいてファームにも候補はいます。どれがこのチームのスタイルにとっていいのか」

 

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