• HOME
  • 記事
  • 野球
  • なぜ阪神は3連敗しないのか…岡田監督のあえてセオリーを無視した勝負采配が的中してヤクルトに2-1勝利
阪神の岡田監督がヤクルト戦で勝負手を打って3連敗を阻止した(資料写真・黒田史夫)
阪神の岡田監督がヤクルト戦で勝負手を打って3連敗を阻止した(資料写真・黒田史夫)

なぜ阪神は3連敗しないのか…岡田監督のあえてセオリーを無視した勝負采配が的中してヤクルトに2-1勝利

 そして、そこに3併殺を奪った守備力の向上がリンクしている。
 7回無死一塁からヤクルトは長岡にバントをさせたが、最初のバントが小フライになって一塁線に落ちると大山は無理に捕りにいかない好判断でファウルにした。続くバントが再び小フライになると、伊藤が確実に処理してすぐさま一塁へ送り、飛び出しのミスを犯していたオスナが還れずに併殺打を成立させピンチを防いだ。
 1回に、ここまで無失策だった中野にエラーがつき(大山が捕球してやらねばならない送球)、8回にはライトのミエテスがファンブルで走者を進めてしまうミスを犯したが、今度は投手陣がそれをカバーしてミスが得点に絡むことはなかった。投手力と守備力のプラスの連鎖だ。
 スポーツ各紙の報道によると、岡田監督自身も3連敗をしない理由を「投手の頑張り」と語り、こう続けたという。
「3連敗しないと言うたら、いつも1勝2敗になるやんか。まだ長いシーズンで5連敗、6連敗はするよ。まあ2、3回しても全然平気。しない方がええけどな。今日の勝ち負けで、明日は気持ち的に全然違う。まして、こういうゲームをしのいだのはすごく大きい」
 究極のマイナス思考でゲームをプランする岡田監督は、シーズンを「0勝143敗」からイメージしてスタートさせる。この先、どこかで「5、6連敗はある」も、そのリスク管理術から出てくる言葉。裏を返せば、それを阻止する算段があるということ。
 今日12日からは2ゲーム差で追う首位の横浜DeNAとの3連戦。5月戦線で首位攻防戦などと表現すれば、岡田監督に笑われるが、3タテに成功すれば首位奪取となる。横浜DeNAの初戦先発はWBCの決勝で先発した侍戦士の今永で、対する阪神は青柳。
「明日は今永みたいなんで、なんとかもうちょっとヒットを打って、もうちょっと点を取りたい」
 岡田監督は、今季初対戦となるベイの左腕エースをどう攻略しようと考えているのだろうか。注目の“首位攻防戦”だ。
(文責・RONSPO編集部)

関連記事一覧