• HOME
  • 記事
  • 野球
  • 「もうXデーを待つだけだ」“球界大御所”が阪神対広島の直接対決前に太鼓判…広島が残り17戦全勝でも阪神12勝9敗でOKのVライン
18年ぶりの優勝へのカウントダウンが始まった阪神の岡田監督の何がどう変わったのか(写真・黒田史夫)
18年ぶりの優勝へのカウントダウンが始まった阪神の岡田監督の何がどう変わったのか(写真・黒田史夫)

「もうXデーを待つだけだ」“球界大御所”が阪神対広島の直接対決前に太鼓判…広島が残り17戦全勝でも阪神12勝9敗でOKのVライン

 さらに広岡氏は「阪神は守り勝つ野球をやってきたから大きくは崩れない」と太鼓判を押す。
「大竹、村上、伊藤の3人の安定感とブルペンの充実度が強み。野手も岡田がオフにコンバートをして守りを固めて鍛えた。佐藤がサード専任で下手になっているのが気がかりだが、矢野が4年間で何の対策もできなかった試合の勝敗にかかわる守りのミスを減らした。岡田の狙い通りだろう」
 広島3連戦に、岡田監督は、その村上、大竹、伊藤の3本柱を投入する。3人は共にここまで9勝。2桁勝利に王手をかけている。
 「打線に関しては、近本、中野の1、2番の役割が大きい。機動力を使え、走者を返せる。彼ら2人は社会人出身(近本が大阪ガス、中野が三菱自動車岡崎)。そういう選手は野球に人生をかけていて考えて野球ができる。4番の大山もセンター返しを心掛け打撃が安定してきた。佐藤とノイジーが頼りないが、バットを振れるルーキーの森下がいいし、チームの四球数に象徴されるように、つなぐ、粘るを全員が徹底することで打線の穴が目立たない」
 3日のヤクルト戦で山本に右脇腹に死球をぶつけられた近本は、中日2連戦の欠場を余儀なくされたが、広島戦には復帰予定。盗塁(24)、得点圏打率(.393)でリーグトップにいる近本と、中野の1、2番コンビが復活すれば、得点能力という点でも不安はない。
 さて少々気が早いが広岡氏が口にしたXデーを予想してみる。
 阪神が広島、巨人の甲子園での6試合に全勝、広島が阪神、ヤクルト(神宮)の6試合に全敗で、最短Vは14日の巨人戦になるが、さすがに阪神の11連勝も、広島の7連敗も考え辛い。阪神が広島、巨人の6試合を2勝1敗のペースで進み、広島が阪神に1勝2敗するものの、その後、ヤクルトに2勝1敗で踏ん張り意地を見せると考えると、15、16日のマツダスタジアムでの広島―阪神の2連戦を迎える前に虎のマジックは「5」になっている。
 阪神が敵地の直接対決で連勝すればマジック「1」で王手をかけて17、18日の甲子園での横浜DeNAとの2連戦を迎えることになる。もしマツダで1勝1敗だったとすれば、マジック「3」で横浜DeNAとの2連戦を迎え、広島は、その裏で現時点で最下位の中日とバンテリンドームで2連戦を戦う。阪神の勢いを評価すれば17、18日の横浜DeNA戦がXデーの最有力。広島が最後まで抵抗すれば、次のカードにずれ込んで20、21日の甲子園での巨人との2連戦がXデー。いずれにしろ“アレ”の行方は、この広島3連戦でハッキリと見えてくる。
(文責・駒沢悟/スポーツライター)

関連記事一覧