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ジャニーズの性加害問題で会見した左から井ノ原快彦、新社長に就任した東山紀之、辞任した前社長の藤島ジュリー景子氏。所属タレントである嵐の櫻井翔がラグビーW杯日本代表のアンバサダーを務める(写真・AP/アフロ)
ジャニーズの性加害問題で会見した左から井ノ原快彦、新社長に就任した東山紀之、辞任した前社長の藤島ジュリー景子氏。所属タレントである嵐の櫻井翔がラグビーW杯日本代表のアンバサダーを務める(写真・AP/アフロ)

「ラグビーW杯でジャニーズ事務所の性加害問題が議論を呼び起こす」仏夕刊紙が嵐の櫻井翔のラグビー日本代表アンバサダー就任を疑問視

 フランスで開幕したラグビーのW杯で、日本は10日にチリとの初戦を迎えるが、その日本代表チームのアンバサダーを務めるタレントの櫻井翔(41)が、故・ジャニー喜多川氏による性加害が国際的な社会問題化しているジャニーズ事務所に所属していることが現地で批判の的となっている。仏夕刊紙『ル・モンド』は「ジャニーズ事務所の問題が、日本代表を巡って議論を引き起こす可能性がある」と指摘。キャスターも務める櫻井の言動がアンバサダーにはふさわしくないと疑問を投げかけた。

 

W杯でのチリとの初戦を前にラグビー日本代表が望まない形で注目を浴びた。
開催国フランスを代表する高級夕刊紙『ル・モンド』が「ジャニーズ事務所での性的虐待が発覚してもなお、日本社会には沈黙の掟がはびこっている」と題した記事のなかで、10大会連続10度目のW杯に臨む日本へ、「櫻井の存在が影響を与えるだろう」と指摘した。
「我が国で開催されるラグビーのW杯でジャニーズ事務所の性加害問題が日本チームを巡って議論を引き起こす可能性がある。ブレイブ・ブロッサムズの愛称を持つ日本チームを多くの日本のメディアが大々的に取り上げるだろうが、そのなかで1990年代後半にジャニーズ事務所からデビューしたボーイズバンド・嵐のスターであり、いま現在は日本テレビのニュースキャスターも務める櫻井翔氏が中心的な役割を演じるからだ」
 ラグビー好きで知られ、自国開催となった2019年のW杯でも日本テレビのスペシャルサポーターを務めていた櫻井は、5月20日、日本ラグビー協会(JRFU)が新設した「ジャパンラグビーアンバサダー2023」に就任。W杯フランス大会へ向けた日本国内の機運の醸成を図りながら、日本代表の認知度向上に寄与していくためにさまざまなイベントに出演してきた。
 同時に日本の第2戦以降、イングランド、サモア、アルゼンチン戦を生中継する日本テレビのスペシャルサポーターにも前大会に続けて就任。同局のW杯中継イメージソングも、同じく前回大会に引き続いて嵐の『BRAVE』が使用される。
 これらの状況から、櫻井がファンや視聴者の目に留まる機会が必然的に多くなる。だからこそ、所属事務所が起こしてきた性加害問題に対する櫻井のスタンスがアンバサダー、つまり宣伝大使にはふさわしくないと同メディアは批判した。
「櫻井氏が性加害に加担した疑いはかかっていない。しかし、ジャニーズ事務所の創設者、ジャニー喜多川氏のスキャンダルをBBCが明らかにしてから、櫻井氏が被害者に対して本当の意味での支援を表明したことは一度もない。6月上旬に『二度とこのような不祥事が起こらないように、体制を整えなければいけないと思います』などと話しただけだった」
 実は、この記事は8月中旬に『ル・モンド』に掲載されたものだった。
 同メディアは2019年7月に死去した、ジャニー喜多川氏(享年87)による前代未聞のスキャンダルを継続して報道。前日7日に開かれた記者会見で、ジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子前社長(57)、東山紀之新社長(56)らが性加害を認めた件の報道だけでなく、同日に行われた「ジャニーズ性加害問題当事者の会」の記者会見の内容も詳しくフォローしていた。そのなかで櫻井がアンバサダーを務める状況に疑問を呈する記事を再掲したのである。

 

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