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トルコを4-2で撃破した森保ジャパン。先発出場した久保建英が躍動した(写真・アフロ)
トルコを4-2で撃破した森保ジャパン。先発出場した久保建英が躍動した(写真・アフロ)

森保Jの問題点を城氏が指摘「10人入れ替えのトルコ戦ではドイツ戦で成果を出した新しい戦術コンセプトが見られなかった」

 浦和レッズで攻撃的なボランチとして存在感を示す伊藤敦が、堂安とのテンポを微妙に変えたワンツーで相手ディフェンスを崩して決めたゴールも印象に残った。中村敬が示したゴールへの嗅覚、何しろ2ゴールという結果が絶好のアピールになっただろう。この日は、右サイドが中心になって攻撃が組み立てられたため、中村敬の左サイドはあまり使われなかった。伊藤洋とのコンビは機能しなかったが、何度も、逆サイドからペナルティエリア内に入り、結果フリーで打てた。左のポジションには、不動の三笘がいるが、森保監督は豊富な2列目の人選に頭を悩ますことになるだろう。
 W杯のアジア予選では、日本の対戦国はディフェンシブなカウンターサッカーで対応してくる。ベタ引きの相手には伊東のスピードが生かせない可能性がある。それならば、久保―堂安の連携で対抗した方がいいのかもしれない。その意味で、今回の欧州遠征でチームにオプションが増えたのは収穫だった。選手のコンディションや相手チームの戦術に応じていろんなパターンが組める。三笘と伊東の個の力がイコール戦術だったカタールW杯のチームに比べてサッカーの質が変わってきたのだ。
 また右サイドバックで初出場となった毎熊も存在感を示すことができた一人。
前半36分に毎熊が、右サイドでボールを奪い、ドリブルで上がって、正確なクロスを送り最後は中村が決めた。右サイドには、菅原がいるが、代表のコンセプトを理解した上で持ち味を出せた。後半は疲れが顕著だったが、バックアップの層が厚くなった。
 一方でせっかくのアピールのチャンスをつかむことができなかったのはGK中村航とFW古橋の2人。中村航は前半44分にFKのセットプレーから失点した際に相手選手と接触して右肩を痛めた。フリーで入ってきたファーサイドからのシュートを一度は好セーブで止めていただけに不運で残念。
 古橋も3度あった決定機でゴールを決め切ることができなかった。前半20分に素晴らしい動き出しから久保のスルーパスに反応したが、シュートはブロックに阻まれた。いいタイミングでもらっていたが、代表のプレッシャーに加え、連携に微妙なズレがあったのだろう。久保との関係性もよく、相手ディフェンスを攪乱するオフザボールの動きもピカ一で、今までの代表のFWにはない動きができる。しかし、それを得点という結果につなげることができなければレギュラーの座を奪うことは難しくなる。現状はドイツ戦で対照的に結果を出した上田が一歩リードか。彼は体を張ってプレーができる。
 欧州組が22人を占めた森保ジャパンは、今回の2試合で移動や時差に苦しめられることなく、ほぼ全員が絶好のコンディションで臨めた。そこが欧州遠征を連勝で終えることができた一番の要因だった。アジア予選、W杯に向けて、いかに今回と同じコンディションを作るか。ひとつの理想形を体現できた意義は大きい。
(文責・城彰二/元日本代表FW)

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