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大谷翔平が“本物”のMVPより一足早く米野球専門誌が制定するMVPに選ばれる(写真・AP/アフロ)
大谷翔平が“本物”のMVPより一足早く米野球専門誌が制定するMVPに選ばれる(写真・AP/アフロ)

え?!もうMVP受賞?「彼自身が達成したことのない圧倒的レベル」…日本人初の本塁打王を獲得した大谷翔平が米野球専門誌制定のMLB年間最優秀選手に選ばれる

 メジャーリーグは全日程を終え44本塁打で日本人初となるア・リーグの本塁打タイトルを獲得した大谷翔平(29)が米野球専門誌「ベースボール・アメリカ」の制定するMVPを獲得した。“本物”のMVPより一足早い受賞。大谷は今季打者として、打率.304(4位)、95打点(14位タイ)、OPS1.066(1位)、投手として10勝5敗、防御率3.14の成績を残して史上初の2年連続「2桁勝利&2桁本塁打」を達成。右肘の内側側副靭帯の損傷と、右脇腹を痛めたことで9月4日から戦線離脱したが、2年ぶりのMVPの最有力候補とされている。

 「メジャーで何が可能でるかを再定義」

 

 レンジャーズのアドリス・ガルシアに5本差をつけて逃げ切り、日本人初の本塁打タイトルを獲得した大谷。球団を通じて「MLBでこれまで活躍された偉大な日本人選手たちのことを考えると大変恐縮であり光栄なことです。この目標を達成するのに協力してくれたチームメート、コーチングスタッフ、ファンに感謝します」とコメントしたが、さらなる栄誉が加わった。
 野球専門誌「ベースボール・アメリカ」の制定するMVP(年間最優秀選手賞)に選ばれた。大谷が同賞を受賞するのは2021年以来、2年ぶり2度目。その年に大谷は“本物”のMVPに選ばれており、幸先のいい一つ目のMVP受賞となった。
 同誌は「大谷が2021年にベースボール・アメリカのMLB年間最優秀選手に選ばれたとき、彼は不可能だと思われたことを手にすることが可能だということを証明した。2年後、シーズン最後の1カ月のほとんどを肘と斜筋の故障で欠場したにもかかわらず、大谷は、また再び2021年と2022年シーズンに勝る成績を達成することで、ベースボール・アメリカのMLB年間最優秀選手となった」と伝えた。
 同誌のMVPは1998年からスタート。“本物”のMVPとは違い、ア・リーグ、ナ・リーグ別々に選ぶのではなく、両リーグを通じて一人だけに授与。
「選手個々のパフォーマンスによって選ばれ、チームのプレーオフ進出は、選考の一助にはなるが、成績の悪いチームにいる素晴らしい選手がチームの不成功で不利になることはない」という。
 エンゼルスは9年連続でプレーオフ進出を逃すことになったが、そのチーム成績は関係なかった。
 同誌のMVPに2度以上選ばれた選手は大谷で4人目。エンゼルスのチームメートであるマイク・トラウトが4度受賞、アレックス・ロドリゲスと、バリー・ボンズが、それぞれ3度受賞しているという。
 同誌はまた別記事で「大谷はベーブ(ルース)よりも優れている。(本誌の)MVPとして先例を打ち砕く」との見出しを取り、「次に何が起ころうとも、大谷がメジャーリーグで何が可能であるかを再定義してみせた。野球史上最高の3シーズンの1つとなった2023年に大谷が栄冠を載せた」と伝えた。
 同誌は、大谷の今シーズンの成績を紹介しつつ、「すでに野球界で並外れた才能を持つ大谷は、また再び彼の成績を向上させる術を見出した。彼は打率、出塁率、長打率、OPS、塁打数でキャリア最高を塗り替えた。彼は野球界で最も危険な打者であると同時にリーグで最も打つのが難しい投手で、彼自身もかつて達成したことのない圧倒的なレベルだった」と絶賛。「ズバ抜けて先例を打ち砕くシーズンを過ごした大谷は2023年のMVPだ」と続けた。
 大谷は、8月23日のレッズ戦で先発登板したが、2回途中で緊急降板し、右肘内側側副靱帯損傷と診断され、その後は打者に専念したが、9月4日のオリオールズ戦前の屋外でのフリー打撃で、右脇腹の異変を訴え、結局、故障者リストに入りシーズンを終えた。それでも11月に発表される“本物”のMVPの獲得は間違いないとされている。9月19日に右肘の手術を行った大谷は、来季は打者に専念することになるが、今オフにフリーエージェントとなるため、その去就が注目されている。

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