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ドイツから帰国した長谷部誠が引退会見に臨んだ
ドイツから帰国した長谷部誠が引退会見に臨んだ

「日本サッカーのためにこの道を進もうという考え方をしているわけではない」引退した長谷部誠は日本代表監督を目指さないのか?

日本代表で長くキャプテンを務め、今シーズン限りで現役引退した長谷部誠(40、アイントラハト・フランクフルト)が24日に都内で記者会見に臨み、今後もドイツを拠点に指導者の道を歩んでいくと明らかにした。すでにドイツの指導者ライセンスを順次取得している長谷部は、早ければ5年後にブンデスリーガ1部クラブや各国代表で指揮を執れる最上位のS級を取得する。一時代を築いたレジェンドは、ファン・サポーターや関係者が熱望する日本代表監督を目指していくのか。

 ドイツの指導者ライセンスを取得

 現役ラストマッチの余韻が残るピッチ上で、愛娘と愛息を抱きしめて涙してから6日。場所をドイツから都内のホテルに、ユニフォームを黒色のスーツ&ネクタイ姿に変えた長谷部は、約2時間におよんだ記者会見で何度も笑顔を輝かせた。
 2027年6月末まで契約を結ぶ長谷部は、同時にフランクフルト側から自身の進退に関する決断を一任されていた。厚い信頼を寄せられる在籍10シーズン目の大ベテランは、3月下旬に決めた現役引退を「正直、まだ実感がわかない」と振り返った。
「自分が引退したと頭は理解しようとしているけど、いますぐボールを蹴りたいとうずいている。体が理解してくれないけど、後悔しているのかと問われれば、本当に大きな満足感とともにキャリアを終えられたと言える。来シーズンもやろうと思えばやれたなかで、自分がいいと思えたタイミングで引退を決めたれたのが理由のひとつ。もう一度同じキャリアを歩めるかと言われたら、正直、そんな気がしない。その意味で後悔はない」
 そして注目される今後について、自ら具体的に言及した。
「まずは数カ月の休暇を取って、その後にフランクフルトで指導者の道に進みます。ディテールはもう少しチーム側と話しますけど、現状ではU-21のセカンドチームのコーチをメインに、いろいろなカテゴリーを見ていきたい。ただ、最終的に自分の目指すところはトップチームといいますか、一番上のところではあります」
 現役と並行させながら、長谷部はC級から始まるドイツの指導者ライセンスを、B級、エリートB級と2年ほど前までに取得している。さらにA級、そして最上位のS級を取得すれば、ブンデスリーガ3部以上の全クラブで監督を務められる。
 ドイツの指導者ライセンスは、ヨーロッパサッカー連盟が発効するUEFAプロライセンスとの互換性が認められている。S級取得とともに日本のJクラブや日本代表を指揮できる状況も整うなかで、長谷部は将来についてこう語った。
「これまでのキャリアでもそうですけど、僕は目の前にある目標をひとつずつ、コツコツとクリアしながらここまで来た。指導者の道をスタートさせるにあたっても、まずは経験をしっかり積んでいって、高いレベルでやれる監督になりたいと思っています」

 

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