「ショウヘイが打席に立つだけで脅威となる」左肩亜脱臼で強行出場した大谷翔平の無形の“存在感”をドジャースの面々が賞賛…フルスイングや満足な走塁ができなくともWS王手に貢献
「彼が打席に入れることができれば、我々にとって確かな強みとなると思う。どのような制約があるかに関係なく(相手)投手はそのことについて考えるかもしれないし、多くの(相手)選手は、それ(亜脱臼を)チャンスだと受け止めることはしない。私は、彼にただストライクゾーンでコントロールして、打席に立ち、ヒッティングゾーンに球が来ればスイングして飛ばすようにと期待していた。我々は彼が打線に入ってくれてとても感謝している」
MLB公式サイトも「昨年のオフに10年7億ドル(約1073億円)の契約をした大谷は打席で明らかな脅威となり、シュミット相手の最初の打席で明らかだったようにドジャース打線で彼の存在は極めて大きい」と、その存在感を称えた。
同サイトによるとマンシーは「彼は我々のために打席で力を振り絞るだろうし、それがどのようなものでも構わない。彼が打席に立てば、いつでも脅威となり、それが重要なことなんだ」とコメントしたという。
ロサンゼルス・タイムズ紙も「大谷にとってワールドシリーズの第3戦でプレーすることは『当然のこと』」という見出しを取った記事の中で「大谷が(試合後まで)平静を装い続け、チームメイトたちは、彼の存在で明らかに高揚させられた」と、亜脱臼を負ってでもスタメン出場を決断した大谷の姿勢がチームの士気を高めたと伝えた。
ベッツは、「彼が大丈夫でとてもうれしい。最も重要なことは彼が大丈夫だということだ。打線での彼の存在はとても大きい」と称えた。
ミゲル・ロハスも、大谷の出場を疑わなかったという。
「ショウヘイは、ポストシーズンで初めてプレーするチャンスを得た選手なんだ。その彼が何か特別なことをする前に欠場することを目にするとはとても思えない」
同紙はロバーツ監督が、第4戦でのスタメン出場について「その場にいるだろう」と示唆したことを紹介している。
気がかりな点は、ワールドシリーズが終わった後の対応。
MLB公式サイトは、ロバーツ監督が「シーズン後に大谷に手術が必要になるかは定かではない」と発言したことを引用し、「歴史的に肩の亜脱臼を負った選手たちは、さらなる亜脱臼を繰り返す傾向があり、その問題を解決するために手術が時々求められる」と報じている。
ドジャースでは、コディ・ベリンジャーが2020年のナ・リーグチャンピオンシップシリーズで右肩を脱臼した後に、ワールドシリーズではプレーして世界一に輝いたが、オフに手術を行ったケースがある。
ドジャースは29日(日本時間30日)の第4戦のスタメンを発表。大谷が「1番・DH」で名を連ねた。