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大谷の移籍第1号の記念ボールを巡るトラブルが一件落着となった(写真・AP/アフロ)
大谷の移籍第1号の記念ボールを巡るトラブルが一件落着となった(写真・AP/アフロ)

「大谷は私と会っていない」ド軍移籍1号の記念ボールを右翼席でゲットした女性が注目発言…大谷が返還をお願いした交換品はサイン入りの帽子2個、バット、ボールだったが…

 ドジャースの大谷翔平(29)が3日(日本時間4日)、本拠地で行われたジャイアンツ戦に「2番・DH」で先発出場し、7回二死で迎えた第4打席でライトスタンドに飛距離131メートルの移籍第1号を放った。記念のホームランボールをゲットしたのは、ロングビーチ在住のドジャースファンの女性。記念ボールは、大谷がお願いして交換品を渡すことで手元に戻ってきたが、その扱いを巡ってSNS上では、ちょっとした騒動が起きた。

 2012年のファウルボールが約225万円

 これも大谷がいかに超スーパースターであるかを示す騒動なのだろう。9試合、41打席目にして飛び出したドジャース移籍第1号を満員のドジャースタジアムのライト席でゲットしたのはドジャースのハット型の帽子をかぶった女性だった。飛びはねて大喜びをしていたが、その記念ボールは試合後には、大谷の手元に戻ってきた。
 大谷は、試合後のインタビューで記念すべき移籍1号のボールの行方について聞かれ、「ファンの人と話して、いただけるということだった。僕にとってはすごく特別なボールなので、本当にありがたいなと思います」と明かした。大谷は記念ボールと交換に、お礼としてすべてにサインを書いた帽子2個、バット、ボールを渡したという。
 SNS上では、この記念ボールの扱いを巡って様々な意見が飛び交った。
「もっと大金が手にできたのに」
「ポルシェを買ってもらえたのでは?」
 帽子2個、バット、ボールで納得した女性に対し「もったいない」という声が多くあがった。
 ロサンゼルスタイムズ紙のビル・シェイキン記者がXに投稿したのはエンゼルスでプレーしていた2021年のサイン入りのファウルボールが1万4995ドル(約225万円)で売りに出されている写真。ファウルボールでさえ225万円の値段が付くのであれば、ドジャース移籍第1号のホームランボールには、1千万円以上の値打ちが付いただろう。
 記念ボール騒動がSNSを賑わせている中でゲットした女性本人がXに注目の投稿をした。
 大谷の「ファンの人と話して…」というコメントから、複数の米メディアが、大谷が直接この女性に会って交渉し、見返りのお礼をもらったような報道をしていたが、キッパリとそれを否定したのだ。
「彼(大谷)は私に会ってないってことはハッキリさせておきましょう」
 当該女性は大谷と直接会って交渉したわけではないことを明言したのだ。
 球団スタッフが代理で交渉したのだろうか。「会った」「会わない」を引き合いに出してケチをつけ、大谷と交換条件を再交渉しても不思議ではなかった。メジャーではこの手の記念球を巡ってのトラブルは多く発生している。無理な条件をつけたり、戻すことに合意しないケースも多々ある。だが、この女性は、大谷に会えなかったことや、この交換条件にクレームをつけたわけではなかった。
 彼女のSNSへの返信の中に「彼(大谷)からボールを強奪しなかったのは、とても上品だった。あなたは、とても良いものや思い出を手にしたけれど、それは彼の功績であり、あなたがそれを認めてくれたことを尊敬します」というものがあった。
 女性は、そのポストを引用して、こうつづった。
「まさにそうです!私はそんな人(ボールを強奪する)になりたくなかった。すべての品(帽子2個、ボール、バット)にサインが入っています。私は、その見返りとして得たものと、その思い出に満足しています」
 大谷は、真の愛すべきドジャースファンに記念ボールを拾ってもらえたのかもしれない。
 幸運だったのは、そのボールをゲットした女性ではなく大谷だった。
 大谷は、この日連日ドジャースタジアムを満員してくれるファンの存在について、こんなコメントを残している。
「毎日毎日、多くのお客さんが入ってくれて、やりがい、エナジーをもらえている。それを力に変えて頑張りたい」
 10年7億ドル(約1050億円)の歴史的な契約でドジャースに移籍した大谷は「世界一を狙えるチーム」を選んだわけだが、ファンや環境も含めて、いいチームに入ったと、改めて実感しているのではないだろうか。

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