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困った!西武の来季開幕投手が白紙…今井、高橋のポスティングだけでなく平良、隅田がもしWBC代表選出なら除外で…

「誰がWBC代表に選ばれるのかはわからないですけど、平良ともし隅田が選ばれるとなったら、2人とも(シーズンの)最初から長いイニングは投げられないと思っている。2人とも向こう(侍ジャパン)に行けば先発ではないと思うし、(戻ってからは)先発調整も必要になってくる。もちろんWBCに選ばれても開幕は一軍の中で、最初は短いイニングから投げさせて調整させていこうとも考えている」
 西武は22日、西口監督が獲得を示唆していた新外国人投手として、前ヤンキースの右腕アラン・ワイナンス投手(30)を獲得したと発表した。年俸は1億2000万円(推定)プラス出来高払いで、背番号は「30」に決まった。
 メジャーにはなかなか定着できなかったワイナンスは、昨季はヤンキースで3試合に登板して0勝1敗、防御率8.68だった。しかし、マイナーでは21試合に登板して12勝1敗、防御率1.63をマーク。ストレートの平均速度が144kmの技巧派ながら、99回と3分の1を投げて105三振を奪っている。
 新たな先発ローテーションが輪郭を帯びてきた中で、西口監督は既存の戦力へ檄を飛ばすのも忘れない。たとえばルーキーイヤーの2024年に10勝6敗、防御率2.17で新人王を獲得しながら、2年目の昨季は左ひじの怪我も響いて4勝5敗、同5.26に終わった左腕・武内夏暉(24)にはこんな言葉で奮起を促している。
「武内には頑張ってもらいたいところですけど、まずは開幕ローテーションに入れるように。キャンプからしっかりアピールしていかなきゃいけない」
 来季の開幕は3月27日。西口監督が就任するも5位に終わった昨季からの巻き返しを期す西武は、敵地ZOZOマリンスタジアムでの千葉ロッテ3連戦から新たな戦いをスタートさせる。昨季最下位の千葉ロッテには13勝10敗2分けと勝ち越しているが、敵地に限れば5勝7敗1分けと負け越している。
 西口監督は個別の対戦成績や敵地での成績も考慮する可能性を示唆しながら、開幕投手の決定時期に関しては「キャンプに入ってから」と繰り返した。
「相性とかもひょっとしたら考えつつも、あとはキャンプを見て良さそうなピッチャーで行くのか、といったところですね」
 投手陣をけん引してきた両右腕が同時に抜けた穴を感じつつも、西口監督は先発ローテーションの再編へ向けた悲壮感は持ちあわせていない。侍ジャパンのメンバー発表をにらみ、宮崎・南郷キャンプで候補たちに切磋琢磨を促しながら、西武一筋で182勝をあげた現役時代に自身も5度務めた開幕投手を誰に託すのかを決めていく。
(文責・藤江直人/スポーツライター)

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