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1軍に緊急昇格した坂本勇人が決勝のタイムリー二塁打(資料写真・黒田史夫)
1軍に緊急昇格した坂本勇人が決勝のタイムリー二塁打(資料写真・黒田史夫)

「大きな戦力ダウンだが新たなジャイアンツが見えてくるかも」巨人の岡本和真が離脱する暗いムードを変えて阪神を撃破した坂本勇人の“風格”とOB松井秀喜氏の“檄”

 実は、試合前にチームは緊急ミーティングを開き、“ゴジラ”松井氏が、そこでスピーチしていた。球団の公式Xが、その様子を伝えた。
 まず阿部監督がこう呼びかけた。
「(岡本)和真は、本人も痛いしチームも痛いんだけど、ここはみんなが一丸になるチャンスだと思ってさ。みんなでやっていこう。本人も一番辛いだろうし、いろんなものを背負ってやってくれていたと思うんで。その気持ちを汲んであげてさ。なんとか戻ってくるのを待って。なんとか辛抱して。みんなで頑張っていきたいなあと思っているんで」
 そして「あとスペシャルゲストが来ているんでカツを入れてもらいます」と紹介し、スーツ姿の松井氏が登場して拍手で迎えられた。
 松井氏は、この日、日テレ系のテレビ中継のスペシャルゲストとして招かれていて、その機会に阿部監督が声をかけた。2人の親交が深いことから、昨年も松井氏がミーティングで話をしたこともある。
「チームは今4番がいなくなって大変な時期だと思います。でもまだ5月が始まったばかり、首位と1ゲーム差しか離れていない。ペナントレースは長い。いいことも悪いこともあります。怪我人で選手を欠くことも普通にある」
 そう語りかけた松井氏はその逆境の中での心得をこう説いた。
「日々一喜一憂することなく、自分がどうやって試合に臨むか、どう準備するかの繰り返しです。ユニホームを着たとき、チームが勝つためにプレーする。それが当たり前。それを毎日、毎日、同じことを繰り返す。それをちゃんとできるかどうかで差ができます。それを毎日丁寧にやってきたチームが最後に勝てます」
 そしてさらに「去年はエースの菅野さんがいなくなって岡本君がいなくなってチームは大きな戦力ダウンだが、みなさんにとってはチャンスかもしれないし、チームとして新たなジャイアンツが見えてくるかもしれない。そういうことを日々ね。期待しながら頑張って下さい」と、エールを送った。
 松井氏はヤンキース時代の2006年に守備で左手首を骨折し、約4か月、戦列を離れたアクシデントのあったことを例にあげてこう伝えた。
「いい選手がいっぱいいたんで、その年も普通に優勝しました。いいチームというのは何人か欠けても、力を発揮できるんです。去年も最後に達成できなかった日本一に期待しています」
 ゴジラは、そう言ってスピーチを締めた。

 

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