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巨人は4番の岡本和真が前半戦絶望の非常事態
巨人は4番の岡本和真が前半戦絶望の非常事態

非常事態の巨人に「岡本の長期戦線離脱は人災。阿部監督ら首脳陣の責任だ」と大物OBが緊急提言…「痛すぎる。優勝が遠のいた」

 

 また7日の阪神戦で緊急抜擢された浅野が8回二死から代打で出場したが、阪神のルーキー工藤の158キロのストレートに手を出さず見逃しの三振に倒れた。
 広岡氏はその姿勢にも苦言を呈した。
「振って三振ならまだいい。3軍、2軍で何をしてきたのか。3軍、2軍のコーチは何を教えてきたのか」
 浅野は開幕1軍を逃し、ファームでも成績が上がらず3軍に落ちていた。
「こういうピンチは逆に若手にとっては腕の見せ所なのに浅野以外の選手も生かしきれていない」とも嘆く広岡氏だが「レギュラー級の選手に育ちつつあるのは泉口だけだろう。平然としている顔つきや野球に取り組む姿勢もいい」と、1番ショートに定着してチーム1位の打率.312の成績を残している泉口には高評価を与えた。
「トレードで西武からきた若林も我慢して固定して使うべき選手だ」
 若林は7日の阪神戦で初めて3番で起用され初回に先制2ランを放っている。
 また投手陣についても「菅野の穴が埋まっていない。戸郷はその気になったんだろうが、ボールがついてきていない。今この山をどう乗り切るかの試練だ。山崎は出てきたが、井上、赤星、堀田、石川らが、育ちきれていない。困ったな、というのが今の巨人だ」と指摘した。
 2軍落ちを味わった開幕投手の戸郷は0勝3敗で防御率は8.31、山崎だけが開幕から36イニング連続無失点のセ・リーグ記録を更新して5勝0敗の成績を残しているが、赤星は2勝3敗と負け越し、井上も6日の阪神戦で3回6失点と炎上した。楽天から移籍した田中も初戦の中日戦でこそ5回を1失点にまとめて1勝をマークしたが、その後、横浜DeNA、広島戦と2試合続けて序盤にKOされ、2軍調整を余儀なくされている。
 では、この大ピンチをいかに乗り切るべきなのか。
 広岡氏はこう提言した。
「投打でミスをせず、相手の隙を見逃さない。そういうきちんとした野球を徹底することだろう。8、9回までリードをしていれば勝てるんだから、その1点をどう取るか。阿部にとっても試練だな。今こそその指導力が問われる時だ」
 広岡氏はここまでの戦いの中で目立った門脇のバント失敗や、ヘルナンデスの度重なる守備のミスなどを具体的にあげた上で「やるべきことができていない」と指摘した。
 今日9日からは、村上、塩見、長岡らの主力を怪我で欠き借金7で最下位に低迷しているヤクルトとの3連戦。岡本不在のチームの形を構築し始めるのには絶好のカード。中5日で赤星を先発マウンドに送る。
(文責・駒沢悟/スポーツライター)

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