• HOME
  • 記事
  • 格闘技
  • 「バンタム挑戦は4階級制覇の人間にしかできない。だがこの1年考えたことはない」井岡一翔が再戦3日前に異例TikTokライブ…1時間以上も夫婦で「引退後」までを語り尽くす
井岡一翔が決戦3日前に夫婦で異例のTikTokライブ
井岡一翔が決戦3日前に夫婦で異例のTikTokライブ

「バンタム挑戦は4階級制覇の人間にしかできない。だがこの1年考えたことはない」井岡一翔が再戦3日前に異例TikTokライブ…1時間以上も夫婦で「引退後」までを語り尽くす

 父の一法さんが井岡ジムの会長職を元日本スーパーフライ級王者の石田匠に譲っていることから、この話題になった。
 恵美さんが「ジムの会長は?」と聞くと「ジムの会長はやりたいとは思わない」と返し「じゃあトレーナー?プロモーター?」と突っ込むとこう熱弁した。
「プロモーターもトレーナーもなりたくない。日本ボクシング界を、もっと底上げして、ボクシングをツール、コンテンツとして、段階が踏めるものを地域密着で作りたい。幼少期から始めて、高校までいった、大学で続ける、といった段階ね」
 日本ボクシング界の発展のための大きな枠組み作りに寄与したいとの考えを示した。地域の活性化をはかり、そこで育った選手たちの晴れ舞台、目標となる子供達の全国大会などをプロデュースして、世界王者になれるまでのシステムを確立したいというのである。夢のある壮大なプランだろう。
 何かと、比較されるスーパーバンタム級の4団体統一王者、井上尚弥(大橋)の米ラスベガスでの防衛戦は「SNS(で流れてきた)シーンを見たくらいでちゃんと見ていない」という。井上は、勇気をもって前に出てきたWBA1位ラモン・カルデナス(米国)に2回にダウンを奪われるものの8回に逆転TKO勝利した。
「ダウンした場合を想像できている?」
 恵美さんから、そんな疑問が投げかけられた。
 過去に2度ダウンを喫しているが、いずれもフラッシュダウンで「足や脳がグラグラしたものはなかった」という。
「想像はできているけど、あまり想像はしない。そんな深くは考えないけど、焦って立つと、すぐ試合が再開する。カウントを有効に使う。そういうのは昔から考えてやっている」   
 井岡は詳しく見ていないという今回の井上のダウンのケースではなく、昨年5月6日の東京ドームでルイス・ネリ(メキシコ)と対戦した際に1回に喫したダウン後の対応について、妻にジェスチャーつきで詳しく説明した。
「井上選手がネリとドームで対戦した時も(カウントを待って)膝をついていた。めっちゃ冷静やったもん」
 また井岡は、「(大丈夫だ)とジャンプして飛んだら絶対にあかん。アマチュアでやっている選手がいるけど、脳がよけいに揺れる。それでぐらついたら効いていると思って試合を止められる。効き具合によるけど効き過ぎたら無理。効きやすい、効きにくいは人によるけどね」と付け加えた。
 今回の再戦では、被弾の危険のあるような戦い方はしない。だが、マルティネスは「KOで勝つ」と息巻いている。ただ井岡がダウンをすることがあっても井上ばりの対策は十分だ。
 ライブ中にはたくさんの応援メッセージが届いた。中には誹謗中傷のようなものもあり「こういうのはやめてよね」と井岡がイラ立つシーンもあった。
 一方で「子供に一翔という名をつけたい」「子供に一文字をもらいたい」などのメッセージもあり、井岡は「うれしいでまとめられへんけど凄くグッときている」と感動していた。
「勝ちますよ。返り咲く姿を見せます。這い上がってね。1日1日やりきって試合に万全に備えます」
 そう約束してライブを終えた。今日9日に調印式、明日10日の前日計量をクリアすれば、いよいよ11日に10か月、待った再戦のゴングである。

関連記事一覧