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巨人とソフトバンクが電撃トレード
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巨人とソフトバンク電撃トレードの秋広とリチャード…環境を変えて大化けするロマン砲はどっちだ?

 選手層が厚く出番に恵まれなかったソフトバンク出身の選手が環境を変えて他球団でブレイクする例が多い。投手では、現役ドラフトで阪神に移籍した大竹がその代表選手。2021年、2022年と2年連続ゼロ勝だったにもかかわらず12勝2敗と大化けして2023年の阪神の優勝に貢献した。野手では、同じく現役ドラフトで日ハムに移籍した水谷が、1軍出場ゼロから昨季97試合、打率.287、9本塁打、39打点と大ブレイク。交流戦では、史上最高打率.438を記録してMVPを獲得している。
 ではリチャードも“第2の水谷”となる可能性があるのか。
 池田氏は、「水谷は、1軍出場のチャンスがまったくなかったが、リチャードは何度もチャンスをもらっていた。その違いがあり状況は似ているようで似ていない。しかし、覚醒の可能性は十分にある」と見ている。
 リチャードは、沖縄尚学から2017年の育成ドラフト3位でソフトバンク入りし、王会長がずっと目をかけていた“ロマン砲”。2021年9月5日のオリックス戦でのプロ1号が逆転満塁ホームランだった。
 だが、レギュラーには定着できず、一塁には山川、三塁には栗原がいて出場の可能性が薄いため、昨年オフの契約更改ではトレードを志願していた。
 その栗原が開幕に出遅れたため、今季は開幕スタメンに抜擢されたが、6試合で22打数2安打しか打てずに打率は.091で、毎試合2つずつ三振を喫し、12三振と結果を残せず2軍に落とされていた。
「リチャードの打撃練習を見ているとメジャー級ですよ。それでも結果を出せなかった理由のひとつに打席でのインサイドワークの問題があった。例えば、初球の甘いスライダーを簡単に見送って、2球目のスライダーに手を出して空振りしたり、凡打をするような場面が目立った。何を狙うか、頭の中を整理できず、結果が出ないため、さらに焦って後手、後手に回るという最悪のパターン。巨人のベンチには今季から、読みや配球をアドバイスしている橋上秀樹作戦戦略コーチがいるので、その問題が解消される可能性がある。またソフトバンクの指導体制は、1軍ではデータを重用して、技術指導は行わないなど、メジャー方式の体制が取られているため、指導体制や、指導者が変わることでリチャードが変わる可能性はある。そしてそもそも投手のレベルがパ・リーグよりセ・リーグの方が落ちる。野手に関しては、パからセに移籍した選手に覚醒する可能性はあるだろう」
 池田氏は、そう予想している。

 

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