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王者の武居由樹は挑戦者の発言に耳を傾けた(写真・山口裕朗)
王者の武居由樹は挑戦者の発言に耳を傾けた(写真・山口裕朗)

元K-1王者vs元ムエタイ王者の異色世界戦!WBOバンタム級王者の武居由樹は「一方的な試合を見せる」と強気宣言…リング上の勝利マイクでビッグマッチ構想を明かすことも約束

 まずは得意の遠い距離からボクシングをスタートさせる。オーバーハンドの左、左右のボディストレートなどで揺さぶっていく。試合が延期する原因となった右肩の怪我のリハビリ期間にステップワークを徹底してやったことで、そのアウトボクシングにも磨きがかかっている。

 そして機を見て、打撃戦に一気にカタをつけたいというプラン。世界ベルトを獲得したジェイソン・モロニー(豪州)戦、初防衛戦の比嘉大吾(志成)戦と2試合続けて判定勝利となっているだけにKOにこだわりたいという思いもある。

 一方のユッタポンは「絶対に倒したいという気持ちになった。チャンピオンの座は私に代わる」と王座奪取を宣言し、現在、バンタム級は日本人が4つのベルトを独占しているが、「武居選手を倒して、さらにもっと強い日本人と戦える機会を持てたらうれしい」と、その先にある統一戦構想を口にした。

 対する武居は、ここまで今後の構想については多くを語らなかった。ファンからの待望論があり、自らがリング上にも上がった那須川天心(帝拳)戦についての発言も封印してきた。

 怪我で試合を延期したという立場に加えて、この試合をクリアすると、9月14日に名古屋で行われるスーパーバンタム級の4団体統一王者、井上尚弥と、WBA同級暫定王者、ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)のアンダーカードで、同級1位のクリスチャン・メディナ・ヒメネス(メキシコ)との指名試合を行わねばならないという事情もある。「今はこの試合のこと以外は何も考えていない」というのも当然だろう。

 だが、「一方的な試合」でユッタポンに勝った後のリング上では事情が変わる。

「リング上のマイクパフォーマンスで思いを伝える可能性は?」と質問すると「なるほど。確かに」とうなづき、こう続けた。

「まだ何も考えていなかったけど、試合が終わってから考えを伝えたい。そのとき思ったことを。そこを楽しみにしてもられば」

 マイクパフォーマンスで伝える思いは、天心戦なのか、それともまた新たなビッグマッチ構想なのか。

 今日の前日計量は異例のファン公開で行われることになったが、K-1時代にそういう演出は経験済み。直前のアナウンスでどれだけのファンが集まるか不明だが、「いい体に仕上がった。そこを見てもらえれば」とアピールを忘れていなかった。

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