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フルトン戦の一夜明け会見に出席した大橋会長、井上尚弥、真吾トレーナー(写真・山口裕朗)
フルトン戦の一夜明け会見に出席した大橋会長、井上尚弥、真吾トレーナー(写真・山口裕朗)

井上尚弥の仰天ドリームプランが判明…4団体統一、“悪童”ネリ、“暴走男”カシメロ、5階級制覇、東京ドーム進出、全国ツアー

 プロボクシングのWBC&WBO世界スーパーバンタム級新王者となった井上尚弥(30、大橋)が26日、横浜市内で一夜明け会見を行い、大橋秀行会長(58)が、今後のドリームプランを明かした。スティーブン・フルトン(29、米国)を衝撃の8回TKOで下した井上は12月に国内でWBAスーパー&IBF世界同級王者のマーロン・タパレス(31、フィリピン)と4団体統一戦を戦い、来年は元2階級制覇王者の“悪童”ルイス・ネリ(28、メキシコ)、挑発を繰り返してきた元3階級制覇王者のジョンリル・カシメロ(33、フィリピン)を倒し、2025年にフェザー級に転級して5階級制覇に挑むというプラン。しかも東京ドーム進出や全国ツアーの構想もあるという。

 「ボクシングに卒業はない」

 

「一睡もできなかった。こんなの初めて。それだけこの試合にかける思いが強かったのかな」
 世界中に衝撃を与えたフルトン戦の一夜明け会見。午後3時に大橋ジムに現れた新王者のテンションは、まだ高かった。テレビカメラが10台。お祝いの花があふれ、ジムの入り口には、出待ちのファンが殺到していた。
 日本初の2階級2団体統一を成し遂げて、4階級制覇もWBA世界スーパーフライ級王者の井岡一翔(志成)に続き2人目の快挙。だが、これらも、まだモンスターの物語の序章に過ぎない。大橋会長がドリームプランを明かした。
「今年4団体統一して、来年、カシメロ、ネリ。その後、僕的には、フェザー級に上がってラミレスとやればおもしろいし、絶対に勝てると思う」
 具体的なファイターの名前が4人も出た。
 WBAスーパー&IBF世界スーパーバンタム級王者のタパレス、元WBC世界バンタム級王者の山中慎介との2度にわたる因縁の対戦で、ドーピング違反問題や、体重超過による王座剥奪問題を起こし「日本で最も嫌われているボクサー」となった“悪童”ネリ、井上と一度は対戦が決定したものの新型コロナ禍で中止となり、その後も挑発を続けてきた“暴走男”カシメロ、そして井上―フルトンのセミファイナルでロンドン五輪銅メダリストの清水聡を5回でキャンバスに沈めた1階級上のWBO世界フェザー級王者のロベイシ・ラミレス(キューバ)の強敵4人だ。
 大橋会長のプランは、井上が描く青写真とも重なる。
「ボクシングに卒業とかないですよ。きつきつになるまで、この階級にいる。無理に上げるとかは考えていない。年内(タパレス戦)でいい結果が出たとしてもスーパーバンタム級に留まると思う。前々から言っているようにボクシングは階級制のスポーツ。体と相談しながら階級は選択していく。一気に筋力をつけるとスピードが落ちるので、少しずつ微々たる筋肉をつけていく。しっかりとした体を作るには3年はかかる」
 まずはスーパーバンタム級に留まり完成度を高めて“刺客”を迎え撃つ。
 リミットが1.8キロ増えた今回の試合では、計量後のリカバリーで当日の体重は61キロで上がりたいと計画を練っていた。だが、実際は、60.1キロ。バンタム級時代も最大で59.5キロでリングに上がっていたので、そう体重は変わらなかったのだ。
「61キロがベスト。でも今回は増えなかった。落とすタイミングが関係している。その体重に長くいるとリカバリーも遅くなる。1.8キロ増えたが、楽じゃない。まだ勝手がわからない。これから、こなしていけばわかってくるものがあるんじゃないか」
 減量方法ひとつとっても、まだ試行段階。元3階級制覇王者で現役時代に自らの肉体を実験台にトレーニングの研究を重ねた八重樫東トレーナーの指導を受けて、肉体を改造しているが、ここも、まだ途中段階。12月に予定している4団体統一戦でタパレスを撃破して、ネリ、カシメロを相手にする来年くらいが、スーパーバンタム級での円熟期に入るのかもしれない。

 

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