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  • 「井岡さん。やりたいっす」なぜ3.13両国でユーリとの2団体統一戦に挑む拳四朗は元4階級制覇王者との夢対決を熱望したのか…“フライ級世界最強統一戦トーナメント”を勝ち抜くのは誰だ?
WBC王者の寺地拳四朗(左)とWBA王者のユーリ阿久井政悟の統一戦が実現
WBC王者の寺地拳四朗(左)とWBA王者のユーリ阿久井政悟の統一戦が実現

「井岡さん。やりたいっす」なぜ3.13両国でユーリとの2団体統一戦に挑む拳四朗は元4階級制覇王者との夢対決を熱望したのか…“フライ級世界最強統一戦トーナメント”を勝ち抜くのは誰だ?

 プロボクシングのトリプル世界戦「U―NEXT BOXING2」が3月13日に両国国技館で行われることが27日、都内のホテルで発表された。メインはWBC世界フライ級王者の寺地拳四朗(33、BMB)とWBA同級王者、ユーリ阿久井政悟(29、倉敷守安)の2団体王座統一戦。セミはWBO世界同級王者、アンソニー・オラスクアガ(26、米国)へ3階級制覇を狙って京口紘人(31、ワタナベ)が挑戦、WBO世界ライトフライ級王者の岩田翔吉(28、帝拳)が同級2位のレネ・サンティアゴ(32、プエルトリコ)と初防衛戦を行う。またアマチュアの2021年世界選手権の金メダリスト、坪井智也(28)がプロ転向し、同日に帝拳ジムからデビューすることも発表された。

 拳四朗は過去のスパーリングではユーリを圧倒?!

 待望のフライ級のビッグマッチが実現した。
 統一戦を求め続けた拳四朗とユーリの日本人世界王者対決。しかもセミファイナルにはWBO王者のオラスクアガと3階級制覇を狙う京口の世界戦もマッチメイクされた。この2試合の勝者同士が3つのベルトをまとめて戦う3団体統一トーナメントと呼んでもいい帝拳らしい仕掛けだ。
 仕立て針が残ったままのデザインの洒落た黒のスーツで会見に臨んだ拳四朗は初防衛戦がいきなり統一戦になった。
「統一戦ができることもすごく嬉しいし、モチベーションもすごく上がっている。ここでしっかり勝って、4団体統一を目指していきたい。ベルトをどんどん増やして強い相手とやっていく1年にしたい」
 そしてKO宣言。
「ユーリ選手は、フィジカルも強いし、パンチも強いし、ガードもしっかりしているという印象がある。フィジカルでも負けないようにトレーニングをしたり、スタミナ面でも鍛えている。手数で上回ったり、パンチでも上回れるように仕上げていきたい。もちろんKOで勝ちたい。自分のボクシングができるかどうか。 パンチを上下に散らしたり、サイドに回ったりという技術もぜひ見て欲しい」
 これがV3戦となるユーリも負けずにこう返した。
「統一戦の舞台をいただき、このチャンスを掴むしかない。(拳四朗は)左ジャブもうまいし、カウンターも上手い。正直、相性は悪いが、我慢比べの試合になる。崩された方が負け。KO勝利を目指して頑張る。去年はチャンピオンになって、あっという間に過ぎてしまって覚えていない。今年はもっと印象に残る年にしたい」
 この2人は、これまでスパーリングで、計4クールほど拳を交えている。8ラウンドのロングスパーも2度敢行した。最後は昨年の1月。2人は1月23日の同時興行で、拳四朗はカルロス・カニサレス(ベネズエラ)との防衛戦、ユーリはアルテム・ダラキアン(ウクライナ)への初挑戦を前にしていた。このスパーリングを見た関係者の話によると拳四朗が圧倒していたという。
 ユーリも「スパーリングではやられた記憶しかない」とそれを認めている。だが、スパーリングと、本番では、ヘッドギアもなくなり、グローブも8オンスに変わり、まったく違う世界観が待ち受けるのが、プロボクシング。
「試合と練習は違う。試合は相手のことをしっかり準備して挑むんで不安は特にない。スパーでの相性の悪さは、ディフェンスガード主体になってしまっていること。それをしてしまうと好き勝手やる相手ですからね。向こうの良さを知っているが、向こうもこっちの良さも悪さも知っていてお互い様。でも自信はある。試合の当日になったら頑張るタイプなんで」

 

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