
大橋会長が「井上尚弥は3度逃げた」という英有名プロモーターの挑発に「本人はアフマダリエフ戦を要望していた」という新事実を明かして反論
大橋会長は、その「逃げた」という一言にカチンときた。
「3度逃げたって言っていたでしょう。(対戦しなかったのは)タパレスに負けたから。(井上)本人はいつでもやりたいっと言ってきた」
井上は、当初アフマダリエフの持つWBA&IBFのベルトにターゲットを絞っていたが、アフマダリエフが2023年4月にマーロン・タパレス(フィリピン)に1-2で判定負けしてベルトを失ったことで、井上はそのタパレスに挑み、10回KO勝利で、4団体統一に成功した。WBAは、タパレスにアフマダリエフとの再戦を指令していたが、統一戦を優先したことで、アフマダリエフは、その勝者に指名挑戦できることになっていた。だが、井上陣営は、タパレスに負けているアフマダリエフの商品価値は低いと判断。まずはWBO&IBFの指名挑戦権を持つサム・グッドマン(豪州)戦を優先した。だが、昨年9月の対戦をグッドマンがキャンセル、代役に元IBF世界同級王者のTJ・ドヘニー(アイルランド)を立てた。グッドマン戦は同12月に決まっていたが、左目上の負傷でキャンセルとなり、再セットされた1月の試合も再びその古傷を開いて“ドタキャン”し代役のキム・イェジュン(韓国)と対戦した。
また今回の米ラスベガスでは、当初はWBC1位のアラン・ピカソ(メキシコ)との指名試合が予定されていた。ピカソの周辺が恐れおののき辞退し、カルデナスに出番が巡ってきた。
試合がメキシコの記念日「シンコ・デ・マヨ」のウィークに開催されたことで、知名度のないウズベキスタンの暫定王者よりもメキシコ系米国人のカルデナスが優先されたという事情がある。だが、大橋会長は、この間に井上がアフマダリエフ戦を直訴していたという新事実を明かした。
「ピカソがダメになって、本人はアフマダリエフを指名していた。興行側が決断?そうなんだよね.本人は(アフマダリエフと)やらせて下さいと言っていたんだよ」
一度として井上は逃げていない。
ただ陣営が興行的な見地から他団体との指名試合を優先しようとしただけのことだが、ハーン氏はプロモーターとしてアフマダリエフの価値を高めるために「逃げた」という宣伝キャッチフレーズを使い続けておきたいのだろう。
4か月も先の最強挑戦者を迎え討つ戦いが早くも盛り上がってきた。
今日の力石vsヌニェスは、大橋ジムvsマッチルームの戦いで、井上vsアフマダリエフの代理戦争とも言える。
大橋会長は、来年5月に東京ドームで計画している井上とWBC世界バンタム級王者、中谷潤人(M.T)とのスーパーマッチの代理戦争となる日本ユース・ライトフライ級王座決定戦で、大橋ジム所属の佐伯侑馬が、M.T所属の瀬筒陸斗に8回KO負けを喫しているため、「中谷選手との代理戦争には負けているから、それは嫌」と、その代名詞は嫌った。
「力石は1ラウンドから決着のつく可能性のある戦いになる。長身サウスポーを生かした離れた戦い?そういう展開になればいいが、力石は強気なんで1ラウンドから打ち合いとなって、どっちがいくかの早い決着の勝負もある」と予測した。
プレミアム会員限定でLeminoで独占生配信されるダブル世界戦のゴングは、力石の試合が午後7時17分、武居の試合が午後8時22分に予定されている。