
「レッドブルはドライバー交代の可能性を排除していない」スペインGPを前に角田裕毅に突きつけられた厳しい現実…姉妹チームの“好調”ハジャーが交代要員?
さまざまな事情があるにせよ、移籍後で6戦を終えて入賞が3度、最高位がバーレーンGPの9位で、獲得したポイントも「7」にとどまっている角田の現状は、マルコ氏が求めるパフォーマンスにはほど遠い。
英国のモータースポーツ専門メディア『CRASH.net』は、同国のスポーツ専門チャンネル『sky sports』で、F1のリードコメンテーターを務めるデビッド・クロフト氏(54)の角田に関する厳しいコメントを紹介している。
「レッドブルはローソンに続いて、ドライバー選びで大きな間違いを犯したままだと個人的には考えている。ツノダは常に表彰台に立てる選手なのか。あるいは、近い将来にグランプリの勝者になれる選手なのか。これまでの結果を見る限り、彼がそうではないのは明らかだ。対照的にハジャーの活躍は、今シーズンで最大のサプライズと言っていい。彼の存在は、間違いなくレッドブル上層部の興味を引くはずだ。今後のレースで安定した戦いを演じるためにも、レッドブルはすぐにでも行動に出るべきだ」
5年連続のドライバーズ王者獲得を目指すエースドライバー、マックス・フェルスタッペン(27、オランダ)との実力差があまりにも離れていると判断したレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表(51)は、2人のドライバーの合計ポイントで争われるコンストラクターズ王者を、マクラーレンから奪回する目標をすでに断念した。
今後のF1スケジュールでは、7月第1週のイギリスGP後に、3週間、8月第1週のハンガリーGP後に4週間の“夏休み”がそれぞれ設けられている。シーズン中にドライバーを再編成するタイミングは、2度の中断期間が最後になるといっていい。
その上でマルコ氏の言葉を踏まえれば、角田が周囲を納得させる結果を出すために与えられるチャンスは、最短で4戦、最長でも6戦しかない。F1に参戦した2021シーズン以降で、最高位が2022シーズンの10位と決して相性がよくないスペインGPから、レッドブル生き残りをかけた角田の戦いが始まろうとしている。