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  • え?狙いは何?「井上尚弥対アフマダリエフは(どちらが勝つか)50対50の戦いだ」9.14名古屋決戦を前に挑戦者陣営の大物プロモーターが勝利宣言を撤回して異例の弱気発言
9.14名古屋決戦を前にアフマダリエフのプロモーターが勝利宣言を撤回して異例の弱気発言
9.14名古屋決戦を前にアフマダリエフのプロモーターが勝利宣言を撤回して異例の弱気発言

え?狙いは何?「井上尚弥対アフマダリエフは(どちらが勝つか)50対50の戦いだ」9.14名古屋決戦を前に挑戦者陣営の大物プロモーターが勝利宣言を撤回して異例の弱気発言

 ただハーン氏は、一筋縄でいかかない男として知られていて、常にその発言や行動には“裏”がある。モンスターのモチベーションを必要以上に高くさせないための陽動作戦なのかもしれない。あるいは絶対に油断などしない井上に心の隙を作らせる目的があるのかもしれない。
 ただ一方で今回も「井上が試合を受けたことはリスペクトしなければならない。なぜなら、彼の周りの人々は、その戦いを受けたくなかったからだ。私が、彼らを十分に煽り立てたから、この試合を受けたような気がする。彼らが試合を受けたことををとてもうれしく思う」との侮辱的な発言を付け加えることは忘れていなかった。
 過去にWBAからの指名試合指令を井上陣営が受け入れなかったことを示唆しているのだが、井上陣営は、アフマダリエフが2023年4月にマーロン・タパレス(フィリピン)に1-2で判定負けしてベルトを失ったことで、商品価値が低いと判断してきただけのこと。逃げた事実は一度もない。5月4日の米ラスベガスでの防衛戦では、当初、WBC1位のアラン・ピカソ(メキシコ)との指名試合が予定されていたが、ピカソ陣営の辞退でラモン・カルデナス(米国)に出番が巡ってきた。大橋秀行会長によると、この時、井上はアフマダリエフ戦を直訴したが、試合がメキシコの記念日「シンコ・デ・マヨ」のウィークに開催されたことで、プロモーターのトップランク社が知名度のないウズベキスタンの暫定王者よりもメキシコ系米国人のカルデナスを優先したという事情がある。
 ハーン氏はこういうコメントで締めくくった。
「この階級で最高の2人のファイターが、この階級で最高の戦いをする。その戦いのために9月に日本に行くのを楽しみにしている」
 リオ五輪銅メダリストの元アマエリートでもあるアフマダリエフが最強の挑戦者であることは間違いない。井上からダウンを奪い、苦戦させたカルデナスを指導している同じジョエル・ディアス氏が、アフマダリエフの参謀についているのも不気味。あのマニー・パッキャオ(フィリピン)に土をつけた元2階級制覇王者のティモシー・ブラッドリー・ジュニア(米国)を育てたことで知られる名トレーナーだ。名古屋決戦はまだ3か月先だが早くも盛り上がりを見せてきた。

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