
悩める胸中吐露!「なぜこうなってしまったのかエンジニアに聞いてみないとわからない」角田裕毅がオーストリアGP予選でまさかの18番手でQ1敗退
今回のオーストリアGPがレッドブルで迎える9戦目となるが、これまでの最高位は第4戦のバーレーンGPの9位。獲得ポイントもわずか「7」にとどまっている状況を受けて、レッドブルは2人のドライバーの合計ポイントで争うコンストラクター王者を、マクラーレンから奪回する目標を早々に断念している。
舞台をヨーロッパに移してからは、角田の不振に拍車がかかった。
第7戦のエミリア・ロマーニャGPでは、Q1で喫したクラッシュでマシンを大破させたが、決勝で何とか巻き返し、10位入賞を果たした。このときに獲得した1ポイントが現時点で最後のポイントになっている。
第9戦のスペインGPでは、最下位20番手のタイムでQ1敗退。前戦のカナダGPではQ2の11番手で敗退するも、FP3で赤旗掲示中に他車を追い抜いたペナルティで決勝での10グリッド降格を科された。3戦連続で後方からのスタートとなる今日29日の決勝へ向けて、角田からはついに弱音が飛び出した。
「後方からスタートする決勝には正直、もううんざりしている。実際、ロングランとなる決勝は(予選とは)別のシナリオがあり、まだまだ難しい。ポイントを獲得できるように頑張るけど、マシンの問題を考えるだけで本当にイライラする」
複数の海外メディアが、今季限りで角田が解雇されるとすでに報じている。
来季のレッドブルには、レーシングブルズで目覚ましい結果を残している新人、アイザック・ハジャー(20、フランス)が昇格。6番グリッドでオーストリアGP決勝に臨むローソンが残留するレーシングブルズには、F1スーパーライセンスが特例で発行されたばかりの神童アービッド・リンドブラッド(17、英国・スウェーデン)が加わる。
さらに注目のリンドブラッドは、7月4日に開幕する次戦の英国GPのFP1で角田に代わって出走して、デビューへ向けた本格的な第一歩を踏み出す。来季へ向けた構想が動き出しているなかで、チームの親会社レッドブルのお膝元という関係で、上位進出が期待されるオーストリアGPでまさかのQ1敗退を喫した。
角田の去就を巡る報道のなかには、このまま不振が続けば“夏休み”の電撃解雇もある、といったものも含まれている。F1のスケジュールでは、英国GP後に3週間の中断期間が設けられている。18番グリッドからスタートする今日29日の決勝の結果次第では、“最悪の展開”が待ち受ける可能性すら出てきた。