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阪神の森下翔太が14、15号の大爆発で8連勝に貢献
阪神の森下翔太が14、15号の大爆発で8連勝に貢献

なぜ阪神は怒涛の8連勝で独走態勢に入ることができたのか…「巨人、横浜DeNAら他のチームがだらしなさすぎる。もうこれで逆に阪神が優勝しなければおかしい」と球界大御所がズバリ見解

 森下が打点、佐藤が本塁打でリーグトップ。中野が出塁率.377で1位、打率.306は広島のファビアンに次ぐ2位。近本も.284で5位につける。大山は34個で四球獲得王。ちなみに2位が近本、3位が中野、4位が佐藤である。いかに1、2番が出塁し、打線がつながっているかわかる。
 また藤川監督が「自分たちのチームはピッチャー、バッテリー」と繰り返し口にしている投手陣も盤石だ。先発ローテーは無傷の3勝目をマークした伊藤将の防御率が0.59で、村上、才木、伊原、デュプランティエが1点台。大竹がただ一人の2点台で2.06である。また救援陣の防御率も石井の0.31を筆頭にネルソンが0.75、岩崎、及川、岩貞、湯浅らが全員1点台である。独走態勢に入っているのも当然の数字だ。
 広岡氏も「投手力に加えて打線も点が取れる。1番から5番まで固定できているのは阪神くらいだろ?それがすべての要因ですよ。これで逆に阪神が優勝しなければおかしい」と称えた。
 だが、一方で阪神独走の理由を「巨人、横浜DeNAら他の5球団があまりにもだらしなさすぎる」と苦言を呈した。
「本来なら巨人が阪神の対抗馬であるべきだが、あのていたらくだ。ヤクルト、中日は論外。横浜DeNA、広島が阪神にストップをかけるべきだがどのチームも弱い」
 昨季“下剋上日本一”を達成した横浜DeNAは、この3試合で2点しか取れなかった。同一カード3連敗だけは阻止したかったこの日は、6回に円陣を組み、「ジャクソンもあそこで交代して何とか流れを変えるきっかけにしたかった」と三浦監督が自ら、その輪の中に入ってハッパをかけた。就任5年目にして初だ。だが、以降、ヒットは出るもののゼロ行進。9回には岩崎を二死満塁と追いつめたが、この日が誕生日の代打・松尾もショートゴロに終わった。
「なんとかしたかったですけど結果取れなかった。勝たないといけない」
 三浦監督は言葉を絞り出した。
 広岡氏もその横浜DeNAをこう厳しく論じた。
「横浜DeNAは連勝もするけど連敗もするというもろさがある。打線にポテンシャルがあるが、やはりそこは水物。何をやってんだか知らないがオースティンがいないことで迫力には欠ける。筒香へ期待をかけるなら、若手を使った方がいい。やはり整備すべきは投手力だが、バウアーを中4日、中5日で回して4連敗したことも響いている。明らかに投球にキレがない。もうそんな起用法はやめたほうがいい。今はチームとして阪神を追撃する態勢が整っていないように見える」
 31イニング連続無得点だった打線は中日3連戦で復活したかに見えたが阪神の強力な投手陣を前に再び勢いをなくした。オースティンは6月6日に登録抹消されたまま。本来ならこの阪神3連戦に登板予定だったバウアーは交流戦から6月28日の巨人戦にかけて4連敗して2軍落ちした。
 4位の横浜DeNAは阪神と8.5ゲーム差である。
 独走態勢に入った阪神に死角はみつからない。だが、ゴールテープを切るまでいつどんなアクシデントが起きるかわからないのが野球。勢いがあるうちに勝てるだけ勝っておかねばならないだろう。
 スポーツ各紙の報道によると藤川監督は、勝っておごらず、あえて言葉数少なく、「きっちりやる」「継続する」と、前を向いていたという。明日8日からは敵地で2位の広島との3連戦が待ち受けている。
(文責・駒沢悟/スポーツタイムズ通信社)

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