
「クレイジーだ」「彼は誰に対しても攻め込んでいた」大谷翔平に3者連続三振を含む3回無失点に封じ込まれたジャイアンツの球宴経験がある2番打者ラモスと先発ループが脱帽
同メディアによると連敗を止めたロバーツ監督も、「明らかに先発したショウヘイの投球が勝敗につながった。1回に3三振を奪って、いい試合の流れを作ってくれた。その後も素晴らしく効率的だった」と、序盤に流れを作った大谷の3イニングが連敗ストップに結びついたと絶賛した。
ロバーツ監督は、試合前の囲み取材では、“リアル二刀流”でスタメン出場する際の大谷が、DH出場の時に比べて豹変することを明かしていた。
「ピッチャーの時の方がちょっと尖った感じがする。闘争心が強い。もちろん打者の時も闘争心はあるが穏やかだ。でも登板する日はちょっと違う。明らかに雰囲気が変わる。 朝食で少し顔を見るくらいでそれ以外はほとんど会わないし、会話もない。ピッチャーとしてマウンドに立つ時は、自分が主導権を握る立場だから、自然とそういうスイッチが入るのだろう」
そういうピリピリ感が、大谷のマウンド上での集中力を生み出し、コントロールの精度にも、つながっているのかもしれない。
一方、NBCスポーツ・ベイエリアによると大谷に、三振、センターフライと牛耳られたジャイアンツの2番打者ラモスは、「彼は誰に対しても攻め込んでいた。彼は良い速球を持っている。そして今日の彼はさらに良さそうだった」と脱帽していた。
ラモスは2024年にブレイクして米球宴に出場、右打者として初めて「スプラッシュヒット」を打ったスラッガー。今季もここまで打率.265、14本塁打、47打点の成績を残している。
またジャイアンツの先発、ランデン・ループは、大谷と3度対戦して、一塁ゴロ、セカンドゴロ、見逃しの三振と封じ込んだ。5回の第3打席は、カーブを使ってカウントを整えてから最後はアウトハイへシンカーを投じて大谷は手を出せなかった。
「(カーブに)戻りたくなかった。彼が狙っていると思ったからだ。そこで一生懸命粘り、最後はゾーンの一番上に投げ込み(見逃し三振の)コールを受けたんだ」
前回の6月14日の対戦では、大谷に先頭打者アーチを浴びるなど、2回持たずにKOされていたループはそう胸を張った。
だが、前日のゲームで、3回一死三塁から、ライトスタンドを超えてマッコビー湾に飛び込む、逆転の32号2ランの「スプラッシュヒット」を放った大谷が、その翌日にマウンドで4三振を奪ったことに対しては「クレイジーだ」と驚愕した。
「今日を迎えるまで彼が1番打者を務めていることに驚いていた。なぜなら、試合前にブルペン投球をしなければならないからだ。でも、彼はそれを本当に上手に行うんだ」
それが“7億ドルの男”の価値。大谷の前半戦の登板はこれが最後。5年連続出場となる米球宴ではナ・リーグの監督を務めるロバーツ監督が投手起用がないことを明言している。