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横浜DeNAに入団したサイヤング賞投手のバウアー。新球スプリットチェンジで“村神”斬りだ
横浜DeNAに入団したサイヤング賞投手のバウアー。新球スプリットチェンジで“村神”斬りだ

なぜ4月デビュー予定の横浜DeNA超大物バウアーは“WBC優勝戦士”村上との対戦を熱望したのか…“魔球”スプリットチェンジを引っ下げて日本上陸

 メジャーでサイヤング賞を獲得した超大物のV使者として横浜DeNAと契約したトレバー・バウアー(32)が24日、横浜市内のホテルで入団会見を行った。自前のトレーニング施設を所有しているバウアーは1年のブランクはものともせず4月中にはデビューできる見通しを明かし「優勝に貢献したい」と宣言した。WBCでの侍ジャパンの優勝をリスペクトした上で、対戦が楽しみな選手として名前を挙げたのがヤクルトの村上宗隆(23)。バウアーが日本上陸に際して用意した新球が「スプリットチェンジ」で左打者に有効とされる“魔球”が昨年カモにされた天敵4番を封じる切り札になるのかもしれない。

 自前のトレーニング施設で万全準備

 

 あのサイヤング賞投手が本当に横浜にやってきた。
 スーツ姿のバウアーは、ホテルのバンケットルームに設定された壇上に、開設したユーチューブにアップするつもりなのか、ミニ三脚のついたカメラを持ってニコやかな表情で座った。
「横浜DeNAの皆さんとシーズンを過ごせることを本当にうれしく思っている」と挨拶。「大事なのは優勝を勝ち取ること。優勝に貢献したい」との目標を口にした。
 インディアンズ時代の2015年から5年連続2桁勝利をマーク。新型コロナウイルスの感染拡大でシーズンが60試合に短縮された2020年には、レッズで5勝4敗、100奪三振、防御率1.73で、防御率タイトルと共にナ・リーグのサイヤング賞を獲得、そのオフにドジャースと3年3年1億200万ドル(約137億円)の大型契約を結んだ。
 だが、知人女性へのDV問題でメジャーリーグ機構から324試合の長期の出場停止処分を受け(その後、処分は194試合に短縮)、今年1月にドジャースが契約を解除した。普通なら日本の球団レベルの資金力では獲得できない選手だが、2019年にバウアーが、横浜の施設を訪問するなどの親交があり、今季の年俸(40億円強)に限っては、複数年契約を結んでいたドジャースが肩代わりするというラッキー状況が重なり、横浜DeNAが猛アタック。
 バウアーは、「2009年に日米大学野球で来日した時に、大学野球なのに東京ドームが満員になり、日本人の野球への愛情、情熱を感じて忘れない思い出となった。いつか日本でプレーしたいということが私のリストに入った。横浜DeNAのを壁谷周介さん(執行役員チーム統括本部副本部⻑兼 育成シニアディレクター)と交流があり2019年には、横浜の施設でまるでホームのように私を歓迎してくれた。ベースターズでやりたいと決断した」と、横浜DeNA入りを決意した理由を説明した。
 1年のブランクがあるが、自前の立派なトレーニング施設を持つバウアーは、大学生相手にライブBPなどを重ね、実戦感覚は失っていない。
「ここまで投げることを続けてきた。休んだことはない。もっと力強くとトレーニングを続け、投げるボールは強くなり、制球力も向上した。新しい球種にも取り組んだ」
 むしろその間に進化し、2020年頃からメジャーで流行し始めて、今永昇太や、西武時代の松坂大輔、“変化球博士”であるパドレスのダルビッシュ有や、大谷翔平らも取り入れている「スプリットチェンジ」という新球を会得したという。
「元々チェンジアップがあったが、気に入るボールではなかったので改良を重ねたんだ」
 簡単に言えば、浅く挟んで他の指もかけてチェンジアップの要領で腕を振るボールで、シュート回転して落ちるが、落差はスプリッドより小さくチェンジアップより速い。そして右投手が投げるスプリットチェンジは、左打者に対して有効とされる。

 

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