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横浜DeNAが元中日のビシエド獲得を発表(横浜DeNAベイスターズ公式Xより)
横浜DeNAが元中日のビシエド獲得を発表(横浜DeNAベイスターズ公式Xより)

なんで今さら?横浜DeNAが元中日のビシエドを緊急補強も立浪和義前監督が明かしていた“致命的欠陥”

 横浜DeNAが15日、元中日のダヤン・ビシエド内野手(36)と今季の選手契約を締結したと発表した。背番号は「66」。ビシエドは昨季限りで中日を退団し今季はメキシカンリーグでプレーしていた。首位の阪神を追いかけ、クライマックスシリーズの出場枠を確保するための緊急補強だが、中日監督時代に立浪和義氏(55)は、「インコースのストレートが打てない」という致命的欠陥を嘆いていた。果たして1年ぶりに復帰するビシエドはその課題を克服できているのだろうか。

 今季はメキシカンリーグで打率.276、8本塁打

 横浜DeNAが後半戦の逆襲に向けての緊急補強を発表した。昨年まで中日で9年間プレーして通算958試合に出場し、打率.287、139本塁打、549打点をマークしているビシエドだ。出戻りのマイク・フォード、藤浪晋太郎に続く、緊急補強の第3弾。首位の阪神とは、10.5ゲーム差の3位で、4位の中日にも0.5差と迫られている横浜DeNAフロントの本気度を示す補強策だ。
 タイラー・オースティンが、右膝を痛めて6月上旬に戦線離脱、筒香嘉智が不振で2軍落ちするなど、自慢の打線の得点力が急落していた。
 交流戦のチーム打率は12球団ワーストの.205。6月22日のロッテ戦から31イニング連続無失点という悲惨な状況まであって右の強打者が補強ポイントだった。NPBでFA権を得たビシエドは、外国人枠から外れており、実績も十分で、コンタクト率と共に長打力も秘めており、横浜DeNAの求めている補強像と合致した。
 キューバ出身のビシエドは、亡命してメジャーのホワイトソックスで2009年からプレー。メジャーでの実働5年間で通算66本塁打をマークした後、2016年から中日に戦いの場を移し、1年目に打率.274、22本塁打、68打点の成績を残した。2018年には、打率.348、178安打で、首位打者と最多安打のタイトルを獲得し、キャリアハイとなる26本塁打、99打点の数字をマークした。
 だが、2023年に打率.244、6本塁打、23打点と数字を落とし、昨年は、わずか15試合、打率.209、1本塁打、2打点の成績に留まったため、オフに契約解除となった。他球団への移籍を希望していたが、オファーがなくそれでも現役続行の道を選び、今季はメキシカンリーグでプレー。ドステレドス・オウルズで、ここまで38試合に出場し、打率.276、8本塁打、31打点の成績を残していた。
 だが「なんで今さらビシエド?」という疑念もある。
 実は、2022年から3年間、中日の監督としてビシエドの起用に悩まされてきた立浪氏が致命的な欠陥を指摘していた。
 2023年の沖縄キャンプでRONSPOの独占取材に対してまずこう明かした。
「結局、今も(ビシエドの突っ込む悪い癖が)直らないじゃないですか。本人もわかっているんですができないんです。それでも打率は.294を打っている。それが(直そうとしない)ひとつの理由かもしれませんが…。相手バッテリーはピンチでビシエドを迎えてもインコースにさえ投げることさえできれば打ち取れるんです。データに出ています。わかっている結果をベンチから見ている我々も辛いですよ」
 その年ビシエドは91試合に出場したが、打率.244、6本塁打、23打点と低迷した。特に長打率が2022年の.437から.330へガタッと落ちた。

 

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