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自力V消滅に続き、対阪神のカード負け越しが決まった巨人の阿部監督の苦悩が続く(資料写真:Imagn/ロイター/アフロ)
自力V消滅に続き、対阪神のカード負け越しが決まった巨人の阿部監督の苦悩が続く(資料写真:Imagn/ロイター/アフロ)

「巨人にミラクルの可能性なんてこれっぽっちもない。ファンはもっと怒るべき」大物OBが阪神に連敗し自力V消滅に続き屈辱の前半戦での負け越しが決定したジャイアンツに喝!

 スタメンに名を連ねた佐々木、増田、荒巻、泉口、中山は全員が“アンダー26”の若手である。
 広岡氏は「まだレギュラーを張るレベルの若手はいない。だが、他にいないから使わざるを得ない。岡本がいなくなって阿部は苦労している。戸郷やヘルナンデスはどうしているんだ? FAや外国人頼りで、軸になるバッターを育ててきていないツケだ。1、2番タイプの近本、中野に、森下、佐藤という主軸を育ててきた阪神とは対照的だ」と指摘した。
 阿部監督は延長戦の末敗れて自力Vが消滅した前日のゲーム後に「力の差は歴然」と認めていた。
 広岡氏はこう続けた。
「フロントにビジョンが感じられない。甲斐の獲得を誰が決めたのか知らないが高い金をかけて補強すべきポジションはそこじゃなかった。リチャードも、もう怪我をした外国人(フルプ)はとても即戦力ではない。そんな目先の補強をしてどうするのか」
 オフにソフトバンクからFA移籍した甲斐、岡本の故障離脱後に緊急トレードでソフトバンクから獲得したリチャード、NPBで初のチェコ出身の外国人選手として育成から支配下登録したフルプなどのフロントの補強策に物言いをつけた。
 ただ巨人は過去に2度大逆転優勝に成功している。
 故・長嶋茂雄氏が指揮をとった1996年には、11.5ゲーム差をひっくり返して「メークドラマ」が流行語大賞に選ばれた。2008年には、原辰徳監督が、阪神オーナー付顧問の岡田彰布氏が監督を務めていた阪神との13ゲーム差を大逆転しての「メークレジェンド」。一部の巨人ファンは、「2度あることは3度ある」と、かすかな希望を失っていない。
 だが、広岡氏は「ミラクルの可能性などこれっぽっちもない」と一刀両断だった。
「今の巨人の野球ではとても無理。追いつく材料が何ひとつない。山崎、グリフィンに続く先発もいないじゃないか。岡本がいつ戻ってくるか知らないが、一人ではどうにもならない」
 そして広岡氏はG党にこう呼びかけた。
「私はネットなんかを見ないんで巨人ファンがどんなことを言っているか知らないが、もっと怒っていい。球場で厳しい声をあげるべきだ。もっとヤジっていい。見守るファンが優しすぎる。だから巨人が甘えたままなんだ」
 古巣を愛するがゆえの広岡氏流の檄だった。
 今日21日が前半戦最後の巨人ー阪神戦。まだ55試合も残っている。ギブアップするには早すぎる。
(文責・駒沢悟/スポーツライター)

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