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  • え?なぜ?RIZINファイター平本蓮が「今週世界王者になる男」と名門帝拳“秘密兵器”高見享介に太鼓判…直前会見ではトラッシュトークでWBA王者が思わず「ユーアークレイジー!」
WBA世界ライトフライ級王者のロサ(左)に挑む高見享介は平本蓮のTシャツで会見に登場(写真・山口裕朗)
WBA世界ライトフライ級王者のロサ(左)に挑む高見享介は平本蓮のTシャツで会見に登場(写真・山口裕朗)

え?なぜ?RIZINファイター平本蓮が「今週世界王者になる男」と名門帝拳“秘密兵器”高見享介に太鼓判…直前会見ではトラッシュトークでWBA王者が思わず「ユーアークレイジー!」

 そして会見でのもうひとつの注目は高見が着用していたTシャツだった。
 K-1から総合格闘家に転向して、RIZINの舞台で、朝倉未来を1ラウンドKOするなど、その奔放な発言も含めてトップファイターとして活躍中の“問題児”平本蓮のモノトーンの写真が印刷され、背中に「ANTI SOCIAL SOCIAL CLUB」と書かれたTシャツを着ていたのだ。3週間前に、平本本人からプレゼントされたもので、意外な親交があることを本人が明かした。
「蓮からもらったんです。キックボクシングをやっていた小さい時からの知り合いなんですよ」
 7歳からキックボクシングを始めた高見は、その頃から平本と親交があり、高見は9歳でボクシングに転向したが、その後も交友は続いており、今回は世界獲りに向けて“合体”。大舞台で戦うための貴重なアドバイスをもらったという。
「大きい会場でやる時は、意外と緊張しないものだけど、試合前に客席から(リング、会場を)見た方がいいよ。客観的に見た方がいいと」
 今回の舞台はリニューアルされた横浜BUNTAI。ボクシングで使用されるのは5月28日にWBO世界バンタム級王者の武居由樹(大橋)の防衛戦が行われて以来2度目で約5000人の観客が入る。これまで後楽園でしか試合をしたことがない高見にとって緊張の大会場となるが、試合前に観客席に座って、俯瞰で全体を見ることでメンタルを落ち着かせるというアドバイスを平本からもらい、「ちょっと早めに会場に入ってやってみようかなと思った」と言う。
 試合当日には肩の手術で5月に東京ドームで予定されていた朝倉との再戦を流した平本も会場に駆けつける予定。
 平本は自らのXでこのTシャツの話が掲載されたスポーツ紙の記事を引用して「今週世界チャンピオンになる男」と応援メッセージを投稿した。
 高見は目黒日大高時代の“2冠”を勲章に2022年にプロデビューして9戦無敗。1m66のライトフライ級では珍しい高身長を生かしたスタイリッシュなセンスあふれるボクシングで、7戦目に引退した元4階級制覇王者、田中恒成との対戦経験のあるウラン・トロハツ(中国)を判定で振り切り、9戦目に日本王者の川満俊輝(三迫)を6回TKOで下して世界挑戦資格を得た。超高速の連打も売りで、世界戦のマッチメークに慎重な本田会長が珍しく即GOサインを出したほどの逸材。
 元WBC世界スーパーライト級王者の浜田剛史代表に小声で「試合のポイントはなんだ?」と聞かれた高見は、「生きの良さですかね?」と答えていたが、その浜田代表も、「本人もあまり考えていないようですが、そのまま走り続けるんじゃないですか」と、目を見張るほどの勢いがある。
 ロサは上手いがパンチはない。スピードと距離で高見が圧倒する可能性が高い。 
 インフルエンサーでもある平本は放言が目立つが、この「今週世界チャンピオンになる男」の言葉だけは間違いではない。
「ギリギリまで集中モードは作らない。できるだけリラックスムードでね」
 帝拳史上、最も生意気な23歳が明日横浜で新たな歴史を刻む。
(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)

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