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巨人の田中将大がヤクルト戦に先発して6回途中まで2失点(自責1)の力投を見せるも199目はならず(資料写真・黒田史夫)
巨人の田中将大がヤクルト戦に先発して6回途中まで2失点(自責1)の力投を見せるも199目はならず(資料写真・黒田史夫)

なぜ巨人の阿部監督は104球自責1で199目を逃したマー君の次回登板を明言できなかったのか…ヤクルト村上を内角攻めから三振「次回もチャンスを与えるべき」の専門家声も

 スポーツ各紙の報道によると、試合後に田中は、「自分の中であの春先からは違う手応えを感じて投げていたのでそこに関しては驚きはないし、やってきたことの積み重ねが出せた」との手応えと「フォアボールが多くなってしまった。そこにいきつくまでのカウントの作り方で自分の投球を苦しくした」との反省を口にしたそうだが、まさにその総括通りに2つの顔があった。
 この日軸にしたストレートには球速以上の球威があり、それがあるから内山、村上といった強打者がスプリットに手を出した。5月1日の広島戦で炎上して登録抹消されて以来、ファームで真っ黒になりながら、鍛え直した成果だろう。
 一方で、4つの四球は、いずれも勝負球がボールになって苦しくなり、フルカウントからストライクゾーンで勝負できなかった。慎重すぎたし守備陣にいらぬプレッシャーもかけた。増田大のエラーと、そのリズムの悪さは無関係ではない。
 試合後、阿部監督が「ちょっと重くなった」と言ったのは、その点だ。
 グリフィン、西舘、井上が抹消された状況でローテーに人はいない。それでも阿部監督、杉内投手チーフコーチら首脳陣は、次回の登板を明言できなかった。
 巨人は、どんな選択をすべきか。
 阪神、ダイエー、ヤクルトで先発、抑えで活躍した評論家の池田親興氏は「次回もチャンスを与えるべき」と主張した。
「昔のマー君ではないが、ゲームを作れるだけの経験はある。慎重になりすぎて、コースを狙いボールが先行してしまうのは、まだ巨人にきて1勝しかできていない責任感と余裕の無さだと思う。200勝を達成して余裕が出てくれば、“重たい”と言われるようなピッチングにはならないでしょう。打者に手を出させるという配球を徹底すれば、無失点とはいかなくとも、5回、6回まではゲームを作れると思う。先発がいないという現状もある。もう一度先発で見てみたい」
 得点力のない中日あたりが相手なら十分通用するとは思うが…田中1人のためにローテーを再編する余裕もないだろう。
 果たして巨人はどんな選択をするのだろうか。

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