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新生岡田阪神で2軍の異色ポストが用意された藤川球児氏。入閣が期待される(資料写真・黒田史夫)
新生岡田阪神で2軍の異色ポストが用意された藤川球児氏。入閣が期待される(資料写真・黒田史夫)

新生岡田阪神の”組閣”全容判明…残るは今岡氏と藤川氏の返答待ち

 

阪神は次期監督として2005年の優勝監督である岡田彰布氏(64)の擁立を決めたが、正式発表を前に水面下で進んでいるコーチングスタッフの輪郭が見えてきた。ヘッドには2軍監督の平田勝男氏(63)、2軍監督には元監督で現TAの和田豊氏(60)の経験豊かな2人が軸となり、1軍の打撃部門には元オリックス打撃コーチの水口栄二氏(53)と、懸念の内野守備を立て直すための1軍内野守備走塁コーチにソフトバンク2軍内野守備走塁コーチの松山秀明氏(55)を招聘する方針。投手部門は、安藤優也氏(44)、久保田智之氏(41)の2005年Vメンバーを2軍投手コーチから昇格させる。1、2軍のほぼ全容が固まってきたが、残るは、1軍打撃コーチとして打診した阪神OBの今岡真訪氏(48)と、2軍のチーフ格(助監督)のポジションを用意した藤川球児氏(42)の返事待ち。岡田氏に託される使命には、優勝と共に次期監督候補の育成もあり、今後の動きに注目される。

”守乱”ストップは元PL戦士の松山秀明氏と藤本敦士氏のコンビに託す

 新生岡田阪神の”組閣”がほぼ固まった。

 強化ポイントのひとつが、5年連続リーグワーストで今季も「86」の失策を数えた守備陣。ショートの中野はリーグ最多の18失策だ。しかも勝負どころでの手痛い守りのミスが敗戦につながることが少なくなかった。防御率はリーグトップの2.67。その投手力を最大限に生かし、守り勝たねばならないチームだけに“守乱ストップ“がチームの課題だったが、矢野体制で内野守備コーチの入れ替え人事はなかった。昨年の春季キャンプでは元巨人の川相昌弘氏を臨時コーチに招いたが、劇的な効果を生むこともできなかった。

 岡田氏は「守り勝つ」野球の重要性を掲げており、23年間、守備コーチのスペシャリストとしてユニホームを着続けている松山氏の手腕に守備強化を託すことになった。

 岡田氏とは、オリックスの現役時代からの旧知の仲で、阪神、オリックス監督時代には1、2軍のコーチを任せた守備コーチのスペシャリストだ。

 PL学園―青山学院大出身で、PL学園では、清原和博氏、桑田真澄氏のKKコンビと同期で主将を務めた。1989年のドラフト5位でオリックスに入団。主に守備要員としてプレーして、引退後は、オリックス、阪神、韓国、ロッテで、1、2軍の内野守備コーチを務め、2018年からはソフトバンクの2軍内野守備走塁コーチに就任するなど、プロ入りしてから一度も現場を離れたことがない珍しい職人である。矢野政権下で、内野守備走塁コーチを務めた藤本敦士氏(45)も残留し、松山氏と2人で内野守備強化に乗り出す。

 また外野守備走塁コーチも、筒井壮氏(47、今季は分析担当コーチを兼任)が続けて担当することになる。

 打撃部門は2人体制で一人は外部から水口氏を招聘する。岡田氏と同じ早大出身で元近鉄戦士。オリックスで岡田氏が指揮を執っていた際に1軍打撃コーチとして支えていた“岡田イズム“の理解者。T-岡田や今季限りで引退した坂口が飛躍するきっかけを作った。

 オリックス退団後は、子供たちを対象にした野球教室「野球ベースボールクオーレ 野球心」を立ち上げて”金の卵”の育成に尽力していた。

 また和田氏が率いる2軍のスタッフは、今季から引き続き残留するメンバーと1軍との入れ替え組で構成される方向で固まっている。

 その一方で、まだ不透明なのが、今岡氏と藤川氏の2人の動向だ。

 

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