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パドレスに連敗で首位陥落もロバーツ監督は緊急ミーティングを開かない方針(資料写真・AP/アフロ)
パドレスに連敗で首位陥落もロバーツ監督は緊急ミーティングを開かない方針(資料写真・AP/アフロ)

「スターがチーム打撃をしていない」米地元紙が大谷翔平も無安打でわずか2安打のドジャース首位陥落を批判…それでもロバーツ監督が緊急ミーティングを行わない理由とは?

 ドジャースが23日(日本時間24日)、敵地でのパドレス戦に1-5で連敗を喫してナ・リーグ西地区の首位から陥落した。前日に3安打しか打てなかった打線はこの日も2安打と沈黙。「1番・DH」で出場した大谷翔平(32)は4打数ノーヒットに終わり、2試合連続でヒットが出なかった。ロサンゼルスタイムズ紙は「スター選手がチーム打撃をしていない」と批判したが、デーブ・ロバーツ監督(53)は「必ず変わる」とスター軍団を信頼して緊急ミーティングなどを行わない方針を示した。日本時間明日25日の対パドレス第3戦には山本由伸(27)が先発する。

 「もっとやらなきゃいけない」

 ドジャースベンチが暗い。
 1-5で迎えた9回。回跨ぎでマウンドにあがったアドリアン・モレホンのスライダーを大谷はバットの芯でとらえることはできなかった。ライトの定位置へのフライ。この日は4打数ノーヒットに終わり、2試合連続で45号どころかヒットも出なかった。
 前日にダルビッシュ有に6回を新人アレックス・フリーランドの一発だけの1安打1点に抑えこまれ、わずか3安打で敗退したチームは、この日は、ネスター・コルテスの前に6回一死まで“完全”を許した。ミゲル・ロハスがレフト前ヒットを放ち、8回に、フリーランドがまた代打本塁打を放ったが、チームのヒットはその2本だけ。連日の貧打に泣き、パドレスに首位を明け渡した。
 MLB公式サイトによると、ドジャースが先発投手に6回以上で1安打以下に抑えられた試合が2試合続いたのは1906年にカージナルスのストーニー・マグリンと、カブスのジャック・ファイスターに許して以来、119年ぶりの屈辱の記録だという。
 ロサンゼルスタイムズ紙によると、ロバーツ監督は、選手をリスペクトした上で、こう檄を飛ばしたという。
「打線をつなげてヒットを出し、ファウルで粘り、競り合わないといけない。みんな努力はしている。でももう一段上のレベルが必要なんだ。必死にヒットをもぎ取り、出塁し、イニングをつくり、得点を奪わなければならない。才能が足りないわけでも努力が足りないわけでもない。でももっとやらなきゃいけない。試合の中で何が起きているのか理解して修正しないといけない」
 同紙は「打線の多くのスター選手が“チーム貢献”よりも“自分のスイング”に意識を向けすぎている。土曜の試合はそれを如実に示した」と批判した。
 つまり「スター選手がチーム打撃をしていない」と指摘したのだ。
「コルテスは、復帰4試合目で球威は落ちていたが、あえてドジャース打線と正面から勝負をせず、外角を中心に丁寧に投げ分けた。右打者の外角へカッターとチェンジアップ、左打者にはスイーパーを内外に投げ分け、甘い球はほとんど与えなかった。ドジャース打線は調整できず、相手の術中にはまった。大振りを続け、コンタクトを意識すべき球でも強引に長打を狙った」
 捕手のウィル・スミスは、「彼はずっと外角を突いてきた。投げるべきところに投げ続けた。打てる球は何一つくれなかった」と悔やんだという。
 MLB公式サイトによると、6回に初ヒットを放ったロハスも、「1安打だけで試合を落とすようなことは、もう許されない。打つのは本当に難しいことだと分かっている。でも、地区優勝やワールドシリーズ制覇を目指すなら、もっと良くなっていかなければならない。攻撃陣として試合中の調整をもう少ししっかりやる必要がある」と反省を口にした。

 

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