
あるぞ!大谷翔平のWBC決勝のような劇的大勝負限定のリリーフ登板…ロバーツ監督が「今後シリーズを勝ち進めば(先発限定の起用方針)が変更される可能性がある」と意味深発言
リアル二刀流で先発登板した場合は、降板後はDHとして継続出場できる“大谷ルール”があるが、DHでスタメン出場した後にリリーフ登板した場合は、降板後にDHには戻れない。その点を考慮すると、大谷のリリーフ起用はクローザーしかない。また投打への肉体的負担を考えると、本当の最後の大勝負にしか使えないのかもしれない。
ロバーツ監督が大谷のリリーフプランを消せないのは、やはりブルペンへの不安がある。レッズとの第2戦の9回に圧巻の3人斬りを見せた佐々木朗希という救世主が現れ、前日会見では改めて「私は彼を重要な場面で使う準備ができている。これまで見せてきた投球を見てどんな局面でも十分にやりとげてくれると信じている」と、クローザー起用を明言した。
だが、その他のブルペン陣で頼りになるのは、レッズ戦の2試合で結果を出したブレーク・トライネンくらいで、初戦に炎上したエドガルド・エンリケス、ジャスティン・ロブレスキーの2人は登録メンバーから外すなど、ブルペンへの懸念は消えていない。
ポストシーズンの秘密兵器として先発からリリーフに配置転換したエメット・シーハンもレッズとの第2戦では、ワンアウトしか取れずに降板。大谷を最後の切り札として考えておかねばならないチーム事情があるのだ。
大谷もリリーフ登板への心構えはある。
この日の前日会見で、その点について聞かれ、こう語っている。
「行けと言われた時に行ける準備はしたいなと思っています」
ロバーツ監督は、今シリーズでは、先発予定を第1戦が大谷、第2戦がブレイク・スネル、第3戦が山本由伸、第4戦がタイラー・グラスノーであることを明かし、グラスノーは、第1戦には、ブルペン待機させ、シーハンも引き続き中継ぎ起用する方針を明言した。さらに今季限りで引退するクレイトン・カーショーをブルペン陣に加えることを付け加え、実際、4日に発表された登録ロスターにも入れた。
大谷が、世界一連覇の最後のマウンドにいれば、これ以上ない最高のフィナーレとなるが、まずはそこまで勝ち進むことが大前提。フィリーズという最強の敵を倒さねばならない。