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佐々木朗希が3回を完全に抑えてドジャースは3勝1敗でNLDSを突破(写真:Creative 2/アフロ)
佐々木朗希が3回を完全に抑えてドジャースは3勝1敗でNLDSを突破(写真:Creative 2/アフロ)

ベッツが「ロウキの道程を知っているから感動した。世界一になるための大きな存在」佐々木朗希の3回完全救援をグラスノー、キケ、スミス、背番号を譲ったロハスらが絶賛「殿堂入りするぞ」

 ドジャースが9日(日本時間10日)、本拠地でのフィリーズとのディビジョンシリーズ第4戦に延長11回に相手のサヨナラエラーで勝利し、3勝1敗で2年連続17回目のリーグチャンピオンシップシリーズ進出を決めた。ヒーローは8回から3イニングをパーフェクトに抑えた佐々木朗希(23)だ。ムーキー・ベッツ(33)や背番号「11」を譲ったミゲル・ロハス(36)らチームメイトが「感動した」と称えたのは投球内容だけでなく、5月の戦線離脱からクローザーの座を勝ち取ったロウキの復活ストーリーだった。

 グラスノー「こんなドラマチックなことは見たことがない」

 まるで映画の主人公だった。
 1-1で迎えた8回だ。5万人を超えるファンの声援をバックに外野のブルペンから佐々木が走って登場した。7回二死満塁からベッツが同点の押し出し四球を選ぶと、ベンチから佐々木にGO指令が出たという。
「試合前に今日は2イニングあるかもしれないってことを言われていた。逆算して8回からかなとは思っていた。試合展開を見ながら、最初は(アンソニー)バンダが準備をしていた。それでもイニング途中でも呼ばれるかもと思って準備をしていたが、結構急に同点になったタイミングで言われた。いつもより準備が少ない中だったが、なんとかすぐにスイッチを入れて試合に挑めた」(TSC Newsの会見映像より)
 いきなり相手は“56発男”のカイル・シュワーバーだ。前日は1試合2本塁打を放ち目覚めている。初球はスプリット。これはボールになったが、2球目、インコース真ん中へ159.1キロのストレートを投げ込むと、シュワーバーはフルスイングしたが、打球は深く守っていたテオスカー・ヘルナンデスの定位置。ややバットの先。球威で押し込んだ。
 続くブライス・ハーパーは2球で追い込み、スプリットを4連投で三塁フライである。4番のアレク・ボームにも162.1キロのストレート。まったくタイミングが外されセカンドゴロである。佐々木は9回も続投。初の回跨ぎとなったが、ベンチで下を向き集中していた。
 9回も3人でピシャリ。シリーズ好調のJ.T・リアルミュートは161.2キロのストレートで空振りの三振である。そして佐々木は延長10回にもマウンドに上がる。
「体調は良かった。特に疲れもなかったのでそこら辺の心配はなかった。次の回に回ってくるバッターを想定してどういう進め方でいくかとかそういうことを考えていた」(TSC Newsの会見映像より)
 まだ球数は18球だったこともあり、160キロ超えを連発させた。ニック・カステヤノスを三塁ゴロ、ブライソン・ストットを159キロのストレートを外角に決め、ハーフスイングの三振、そして今季の首位打者、トレイ・ターナーをライトフライに打ち取ると、佐々木はグラブを叩いてヘルナンデスに感謝の意を示した。3イニング36球のパーフェクトリリーフ。なんとデーブ・ロバーツ監督がベンチの前に出てきて、出迎えて右手でタッチ、胸を合わせた。
 そして11回二死満塁からアンディ・パヘスの投手ゴロをオライオン・カーカリングが弾き、焦って本塁へ悪送球しての劇的なサヨナラ勝利となったのである。

 

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