
ベッツが「ロウキの道程を知っているから感動した。世界一になるための大きな存在」佐々木朗希の3回完全救援をグラスノー、キケ、スミス、背番号を譲ったロハスらが絶賛「殿堂入りするぞ」
ロッカーでのシャンパンファイト。ロバーツ監督が、乾杯の挨拶で「今夜はロウキにおおきな拍手を贈りたい」と言うと、「ロウキの乾杯!」「ロウキに拍手!」と大コールが沸き上がった。チームメイトからは、佐々木賛歌が相次いだ。
NHKBSの中継の中で、同点につながる申告敬遠で歩いた大谷翔平は、「素晴らしかったし、見ていて頼もしいなあ、と。ベシアもグラスノーも全員がいいところで粘り強く投げてくれたので、最後、ああいう形で勝ち切れた」とコメント。米「スポーツネットLA」が伝えたインタビュー映像によると、他のチームメイトからも絶賛の言葉が並んだ。
女房役を務めたウイル・スミスは、初めてのコンビ。
「凄いインパクトだった。100マイル(約161キロ)の速球にスプリットがえげつなかった。完全に打者のタイミングを外していた。しかも、大舞台でもまったく動じない。あの3イニング無失点は、チームにとって本当に大きかった」
チームリーダーのベッツは「言葉では表せない。クレイジーなゲーム」だと振りかえり、ロウキ・ササキをこう称えた。
「彼はアメージングだった。本当に見ていて楽しかった。彼がここまでくるまでの道のりを知っているからこそ、あのピッチングを見て本当に感動したね。彼は、きっと僕たちがワールドシリーズを勝つための大きな存在になるよ」
佐々木は、3月19日の東京ドームでのカブスとの開幕第2戦で先発デビューし、8試合に先発登板したが、1勝1敗、防御率4.72と、結果を残せず、5月9日(同10日)のダイヤモンドバックス戦を最後に右肩の「インピンジメント 症候群」で負傷者リスト入りし、長期のリハビリを余儀なくされていた。8月にマイナーで復帰したが、ストレートは150キロしか出なかった。ベッツは、その苦闘を知っているだけに、なおさら復活ストーリーに感動した。先発で6回を投げ2安打無失点の好投を見せたタイラー・グラスノーも同じ先発グループで近くて見てきた一人。
「信じられないよ、復帰してブルペンに回ってきてからの彼は、今まで見た中でトップクラスの投手だ。球のキレがとんでもないストライクゾーンのコントロールが完璧なんだ。シーズン序盤にあんな形でスタートして、そこからここまで戻ってくるなんて…こんなドラマチックなことって見たことがない」
一打サヨナラの場面で四球を選び、パヘスにつないだキケ・ヘルナンデスも、佐々木の復活ストーリーに感動していた。
「信じられない。ほんの2週間前までは、彼は、ポストシーズンに出られるかどうかもわからなかったんだからね。それが今日、あの姿を見せてくれた。もう拍手しかない。彼がこっちのチームにいてくれてマジでよかったよ。とんでもない才能だ」