
「史上最も馬鹿な采配」と批判されたロバーツ監督が“手のひら返し”の「尊敬されるリーダー」と評価急上昇…痛恨悪送球のフィリーズ右腕を「同情する」と思いやった談話が反響呼ぶ
ロバーツ監督は逆風の中にいた。
シーズン終盤に継投ミスを繰り返して、SNSでは「#ロバーツ・アウト」というハッシュタグができあほど。ポストシーズンに入ってもディビジョンシリーズの第1戦で、継投に迷い、ブルペンへの連絡が遅れ、佐々木の準備が間に合わないところだった。大谷がバントの構えをし、四球を選んで時間稼ぎをして佐々木の肩がギリギリ間に合ったが、身内のキケに「準備が遅かったのでどうなるか予想もつかなかった」と批判されるほど。第2戦では、9回頭から佐々木を使わず、ブレイク・トライネンを使って1点に迫られるピンチを作り、二死一、三塁で佐々木を投入してなんとか逃げ切ったが、米メディアやSNS上でファンから猛烈なバッシングを浴びた。
フィリーズOBのリッキー・ボタリコ氏に「メジャー史上最も馬鹿な采配のひとつ」と非難される始末だった。だが、今回のカーカリングに寄せたコメントで評価が一変した。
Xやインスタで、このロバーツ談話が拡散。「ロブ、こんなコメントをしてくれてありがとう」「あなたは立派な人格者だ」「ドジャースは誰もオライオンをゴミ扱いしていない」などと、手のひら返しで、称賛の言葉が並び、「解雇せよ」との空気が一変、名将扱いとなった。
前出の米サイト「ヘビー」は、こう記している。
「プロ野球界で30年以上を過ごしたロバーツ監督は、最終的には野球はただのゲームであり、選手も人間であることを誰よりも理解している。こうしたエピソードは、ロバーツ監督が、なぜ尊敬されるリーダーなのかを示す一例だ。選手たちが心から彼のもとでプレーしたいと思う監督でありMLB全体からも尊敬を集める人物だ」
佐々木を8回から投入し、3イニングを任せた決断も見事だった。ロバーツ監督が、米メディアやファンに称賛される流れに乗って、采配ミスをしなければ、リーグチャンピオンシップシリーズ、そしてその先にあるワールドシリーズを制して、世界一連覇を果たすことも不可能ではないのかもしれない。