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筒香が2本塁打を含む4安打3打点と大暴れ
筒香が2本塁打を含む4安打3打点と大暴れ

なぜ巨人は横浜DeNA“筒香封じ”に失敗したのか…2本塁打を含む4打数3安打と大暴れを許して今日負ければ終わりの崖っぷち

 セパ両リーグのクライマックスシリーズのファーストステージが11日に開幕し、セ・リーグでは、2位の横浜DeNAと2位の巨人が雨の横浜スタジアムで対戦。横浜DeNAが4番の筒香嘉智(33)の2本塁打を含む4打数4安打3打点の活躍などで、6-2で勝利し、リーグ優勝した阪神が待つファイナルステージ進出へ王手をかけた。巨人は2回一死二、三塁の先制機を逃して、先発の山崎伊織(27)の筒香への失投が響いた。初戦勝利チームの突破確率は88%となっている。 

 2回一死二、三塁の先制機にリチャードが二飛

 わずか2安打で勝てるはずがない。
 雨のハマスタで巨人が短期決戦で重要な初戦を落とした。
 先制チャンスは巨人にあった。
 2回だ。先発のケイは明らかに雨で濡れたマウンドが気になりリズムをつかみかねていた。試合後に8回をピシャリを抑えた伊勢が「ケイはよくこれで抑えていたな」と思ったほどの悪条件。米国でこういう環境に置かれることの少ない外国人投手は特に苦手とする悪条件だ。
 岡本、岸田が連続四球。若林が1球で送りバントを決め、一死二、三塁でリチャードが打席に入った。横浜DeNAはセカンド、ショートを下げて1点OKの守備隊形を敷き、バッテリーは1球、2球とインコースをカットボールで攻めてきた。その2球目、インハイのカットボールをリチャードは、ポーンと打ち上げてしまいセカンドフライ。当然、続く吉川は申告敬遠され、山崎が三振に倒れた。
 現役時代にタイトル獲得経験のある評論家の一人は、「あの場面がすべて。1点をとっていればケイもその後、どうなっていたかわからない。ケイはチェンジアップをコントロールできていなかった」と、巨人敗戦のポイントのひとつにあげた。
「リチャードは丁寧に打とうと意識し過ぎていた。外野フライではなく、セカンドゴロで1点が頭の中にあったのではないか。もっと雑に持ち味であるフルスイングをして良かった。ベンチの指示なのか、本人の考えなのか。チーム全体が3位チームの開き直りでなく、負けられない気持ちが裏目に出て、守りに入っているように見えた。山崎の失投もそうだ」
 その裏、山崎は、先頭の筒香に先制アーチを許す。
 カウント2-0とボールが先行した中で、ストライクを取りにいき高めに浮いたスライダー。スポーツ各紙の報道によると、阿部監督は「僕らの指示は出したんですけど、そのミス」とコメントしている。
 前出の評論家がこう指摘した。
「中途半端。徹底的に外角を中心にしたリスクを取らない配球でいくのか、それとも2戦をひとつと考えて初戦はインコースを攻めて意識させてゾーンで勝負するのか。でも、結局、どちらでもなくカウント負けしての失投。第2打席は、一転、インサイドを攻めたが、フルカウントでストライクを取らなくてはならなくなりインハイのストレートを狙い打たれた。筒香はシーズンの終盤からタメのあるフォームになり、右の膝、右の腰が開かずストレートに差し込まれる傾向がなくなっている。おそらくデータに出ているはずだが、狙っているとインハイのストレートも差し込まれずに打てるようになっている」

 

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