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大谷翔平が3本塁打10奪三振の歴史的快挙でシリーズMVP(写真:Imagn/ロイター/アフロ)
大谷翔平が3本塁打10奪三振の歴史的快挙でシリーズMVP(写真:Imagn/ロイター/アフロ)

被弾3投手が痛恨の“あっぱれ”「現実とは思えない」「野球選手なら誰でも抱く夢を彼はやってのけた」大谷翔平に3発を浴びたブリュワーズの面々は何を語ったか

 ドジャースの大谷翔平(31)が17日(日本時間18日)、本拠地でのブリュワーズとのリーグ優勝決定シリーズ第4戦に「1番・投手兼DH」で出場、投手としては、7回途中までに100球を投げて、わずか2安打10奪三振無失点の快投を見せ、打っては、1回、4回、7回に3本塁打、レギュラーシーズ、ポストシーズンを通じてメジャー初の10奪三振&3本塁打の歴史的快挙を成し遂げて、チームは5-1で勝利し、スイープで2年連続のワールドシリーズ進出を決めた。大谷はシリーズMVPに輝いた。敗れたブリュワーズのパット・マーフィー監督(66)や、打たれた3人の投手も完敗を認め大谷への称賛の言葉を伝えた。

 敵将「ポストシーズン史上最高の個人パフォーマンスの一つ」

 劇漫画でもこうはいかない。
 大谷が投げては、わずか2安打の10奪三振で、7回無死一、二塁で降板するまで無失点。打っては3本塁打の歴史的快挙を成し遂げてチームのワールドシリーズ進出を決めた。
 打撃は、ここまでのディビジョンシリーズ、リーグ優勝決定シリーズで打率. 103、14三振、2打点とスランプに陥っていたが、「打てそうな感じで打席の中で立てていた」という。シリーズMVPも当然だろう。
 敵将のマーフィー監督は自ら大谷の話を切り出した。
「もしかするとポストシーズン史上最高の個人パフォーマンスの一つを見せられたと思う。誰も否定できないだろう。10奪三振に3本塁打だ。私は、我がチームを本当に誇りに思うし、みんなを尊敬している。物語は、もう何度も語られてきた。だが今夜、我々のシーズンは、才能があって、素晴らしいプレーをしたチームに終止符を打たれたんだ」(米TSCスポーツの映像より)
 マーフィー監督は、前日には大谷に1回に三塁打を打たれたが、シリーズトータルでは2安打1打点に抑えて、「左腕を出せるところでは全部出す」と、左腕を送り込んで5三振に封じてきた。
 だが、一方で「今は本来のスイングではなく、芯で捉えられてはいないが、非常に危険だ。ちょっとしたスランプにあるだけですぐに復調するタイプ。こういう偉大な選手は、スイッチが入れば一瞬で変わるんだ」と、復活を警戒していた。
 3本塁打を浴びた3投手からも懺悔と大谷へ敬意を示す言葉が相次いだ。
 1回に36歳のベテラン左腕のホセ・キンタナは、カウント3-1から大谷が苦労していたシンカーをインサイドに投じてファウルを奪いフルカウントにした。だが、ゾーンに甘く入ったスラーブを大谷は見逃さない。フルスイングした打球はライトスタンドの上段まで飛んでいった。自らを援護する先頭打者アーチの飛距離は446フィート(約135.9メートル)。MLB公式サイトは「ムーンショット」と表現した。
 今季11勝7敗のキンタナは、ただ呆然。MLB公式サイトによると、試合後に「時間を置いて今ひと呼吸を入れてみると、シーズンをこのように終わらせたくなかった」と悔やみ、こう振り返ったという。
「大谷が今夜我々に見せたものは素晴らしかった。多くの称賛を彼に送る。あの男は現実とは思えないほど素晴らしい。クレイジーだった。相手は、このシリーズで我々より優れていた。良い投球をしてプレーを正しく決めた。私はこのチームをとても信じていただけにこの結果は厳しく、しかもスイープされたことはタフなことだった」

 

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