「佐々木麟太郎に賭けたソフトバンクは最悪の評価」元ヤクルト編成部長がドラフト成否を独自採点…「最高は阪神。90点以上は中日、ロッテ、オリックス、広島の4球団」
佐々木はスタンフォード大での試合が来年6月中旬まであり、それまで交渉はできない。さらに7月にはMLBドラフトがありその結果を待たねばならないだろう。王貞治会長が、直接電話を入れ、好感触を得ているようだが、交渉期限は7月末だ。
古巣のヤクルトに対しても「中途半端だった」と厳しい評価。
「ポスト村上として1位で法大の松下歩叶を指名したのだろうが、なぜ競合覚悟で立石で勝負しなかったのか。池山新監督を迎えて最下位脱出を狙うのであれば、やはり投手力の強化がテーマ。大学、社会人を3位、4位で指名しているが、2位で広島が獲得した亜大の齊藤汰直あたりを指名しておくべきだっただろう」
楽天は1位で最速157キロの花園大の藤原聡大、2位でノーヒットノーランを達成した早大の伊藤樹と即戦力投手を2人を獲得して 3位で中央大の二塁手、繁永晟を指名した。
「藤原の全身バネのポテンシャルは素晴らしいが、投げてきた京滋リーグのレベルがそう高くない点を考えると不安が残る。2位の伊藤も完成度は高いがすでにピークを迎えている感がある。繁永は首位打者を獲得しているが、大学の先輩の牧や森下に比べるとパワー不足」
松井氏が、日ハムを平均点以下の疑問グループに入れたのは、1位指名をクジで立石、平川と2度外した点。外れ外れ1位で明大の今秋防御率0.00のリリーバーの右腕、大川慈英を指名した。
「やはり2度クジを外すと戦略上大きな痛手を被る。2位で万波中正や水谷舜に重なる潜在能力が抜群のパワーヒッターの大阪学院大のエドポロ・ケイン、3位で守備は即プロで通用する東海大の大塚瑠晏を指名した“一芸ドラフト”は日ハムらしいが評価としては疑問を残す」
最後に松井氏は今回のドラフトをこうまとめた。
「大学の野手にレベルが高い選手が揃った珍しいドラフトになった。誰がどう結果を残すのか楽しみだが、大事なのは、ドラフトの後。本人がどう努力してチームがどう育成するか。本当の成否がわかるのは、5年後、10年後でしょう」

