「来季のブルペンにロウキはいない」ドジャースの“弱点“「ポスト佐々木朗希」問題の解決は大谷翔平と因縁のパドレス“守護神”スアレスか、メッツのディアスか?
ディアスは、すでに救援投手として5年総額1億200万ドル(約1560億円)に史上最高額の契約と、平均年俸でも2040万ドル(約31億1000万円)の史上最高額を手にしているが、今オフ残り2年3800万ドル(約58億円)の契約を破棄し、さらなる大きな契約を求めてFA市場に打って出た。来季の開幕前に32歳となるディアスにとっては、これが最後の大型契約となる予定で、ディーケス氏は「4年契約は十分に狙えるし、平均年俸記録の更新も視野に入る」と見ている。
それだけの資金力がある球団は限られるのだ。
USAトゥデイ紙も各記者の有力FA選手の移籍先予想を掲載。ディアスに関しては、メッツ残留、ドジャース、ブルージェイズの3球団の名前があがった。
一方でもう一人の候補、スアレスの可能性を報じたのはスポーツイラストレイテッド誌だ。こちらは米サイト「ブリーチャー・レポート」のザカリー・D・ライマー記者の「ドジャースはブルペンが機能しなかった“にもかかわらず”ワールドシリーズを制したが、来季はその立て直しにロウキはいない。だからこそ彼らはトップクラスのクローザー市場に参戦するはずであり、スアレスを獲得すれば、そのニーズを満たすだけでなく、ナ・リーグ西地区の最大のライバルから重要な戦力を奪うという“二重の効果”になる」という記事を引用する形で、ドジャースがスアレスに白羽の矢を立てると予想した。
スアレスは2年1600万ドル(約24億3000万円)のオプションを破棄してFAを選択した。ライマー記者は、獲得には4年6400万ドル(約98億円)が必要だとしている。
今季の成績はスアレスの方がディアスを上回っているが、予想契約金が100億円に届かなかったのは年齢面を考慮したのだろう。
スアレスは2020年から阪神で2年間プレーし、2年連続でセーブ王タイトルを獲得。2021年は62試合に登板して防御率1.16、42セーブの成績を残してそのオフにパドレスに移籍した。2年連続で防御率3.00未満を記録し、通算77セーブを挙げており、今季の平均球速は98.6マイル(約158.7キロ)をキープしている。
スアレスはドジャースと少なからず因縁がある。6月19日のドジャース戦で大谷翔平の背中に死球をぶつけ、メジャー機構から報復目的の故意死球だと認定され2試合の出場停止処分を受けた。だが、裏を返せば、ナ・リーグ西地区のライバルチームから因縁のある守護神を引き抜くことは、単なる補強以上の効果が生まれるだろう。果たしてドジャースの選択はディアスか、スアレスか。

