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J2藤枝MYFCの新監督に就任した槙野智章氏
J2藤枝MYFCの新監督に就任した槙野智章氏

異例のプレゼンスタイルの就任会見…J2藤枝MYFCの槙野智章・新監督が掲げた「Mirageo(ミラージオ)」サッカーってなんだ?

「我々は監督をお願いするにあたり、特に大切にしてきた要素が3つあります。まずはリーダーシップを、続いて情熱を、さらに伝える力を求めてきました。これらの要素を持ち合わせていて、さらに須藤前監督のもとで築いてきたスタイルに新たな色を上積みして、藤枝をさらに魅力のあるサッカーにして、なおかつ勝つ集団にできるのは槙野新監督の他にいないとクラブ全体で話し合ってきました」
 新監督に不安はなかったのか。槙野氏は「多分、僕はコーチに向いていないと思っています。監督を食っちゃいそうなので」と笑いながらこう続けた。
「不安はまったくないですね。監督になるために35歳で引退して、それ以降の3年間をしっかりと準備期間にあててきたので」
 そして、3年間で槙野氏なりに考えをまとめ、目指していく監督像として熱弁したのが前出の約14分間の映像を介したプレゼンテーションだった。
 槙野氏はまず監督として大事にしていく要素としてマネジメント、タクティクス、カルチャーの3つをあげた。
そしてマネジメントを「今のフットボールのトレンド。ここが約8割を占める」と位置づけた。具体的には選手とのコミュニケーション、目標の明確化、フィードバック、そして初めて監督を務めるゆえの柔軟性などの要素を挙げた。
 タクティクスの中心にすえたのは「Mirageo(ミラージオ)」という造語だった。和訳すれば「迷彩」などを意味する「Mirage」と「Neo」を合わせたものを「来年の流行語にしたいと狙っています」と笑いながらこう説明した。
「相手に見つからない、わからない、変幻自在という感じで攻めていく攻撃的で新しいスタイルを貫きます。見ていてワクワクするような攻撃を仕掛けていきたい」
 そしてカルチャーは、現役時代から「サッカー界のお祭り男」を自負していた槙野氏の得意分野。具体的にはエンターテインメント性、地域共栄、スタジアム周りのさらなる面白さ、そしてSNSやメディアを駆使した戦略の拡大となる。
 現役時代に一部選手たちから呼ばれていたあだ名の「ミスター」を、監督になった自分につけてほしいと笑顔で要望した槙野氏は、具体的な数字目標として今シーズンは勝ち点49で15位だった藤枝を同65とJ1昇格プレーオフ圏内の6位以内へ導き、5029人だった平均観客数を8000人に増やすともぶち上げた。
 就任会見で際立った槙野監督の発信力の高さ、周囲を巻き込んでいく力も、J2へ昇格して4年目を迎える藤枝が求めているものなのだろう。
秋春制への移行に伴い、来年はW杯前にまず昇降格のない百年構想リーグを行い、W杯後の8月に新シーズンが始まる。藤枝市へ単身赴任する槙野監督は来年1月上旬に始動し、まずは百年構想リーグを介してチームを創り上げていく。
(文責・藤江直人/スポーツライター)

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