中谷潤人が井上尚弥との比較論を「自覚している」
サウジ競演の中谷潤人が「(井上尚弥と)比較されることは自覚している。それもボクシングの醍醐味」と自負…リング誌で「尚弥、バム、拓真の誰と戦いたい?」に「全員」と回答の真意も説明
ひとつ中谷に確かめたい真意があった。
先日、リング誌のインタビューで、井上尚弥、那須川天心に勝利してWBC世界バンタム級王者となった井上拓真、そしてスーパーフライ級の3団体統一王者で、バンタム級の階級を上げてくる予定のジェシー“バム”ロドリゲス(米国)のうち誰と戦いたいか?と聞かれて「全員です」と答えていたのだ。
井上尚弥とは来年5月の対戦が予定されているだけに理解できるが、バムも拓真もバンタム級。なぜ「全員」と答えたのか。
「戦う可能性があるっていうところでそういう答えになる」
それが中谷のボクシング哲学――。
「プロボクサーとして前後1階級とは常に戦う気持ちを持っておかないとダメだと思っている。その意味もあって、そう言いました」
一度上げた階級を中谷が再びバンタムに戻すことはないだろうが、中谷が自分で未来を切り開いていけば、バムや拓真とのビッグマッチが実現する可能性はゼロではない。可能性がある限り、常に向上心を失わないのが中谷の強さの源流ではある。
舞台上でのフラッシュインタビューで中谷はこう語っていた。
「しっかりとこの階級を試したい。階級を感じながら戦っていきたい。大切にしている試合。この階級に勉強して来年戦えるように勝ちたい」
なお一部メディアで、この試合がWBA世界スーパーバンタム級の暫定王座決定戦となる記載があったそうだが、中谷は「そんな話は聞いていない」と否定していた。
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