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途中出場の日大藤沢の中村憲剛氏の長男・龍剛が流れを変えて決勝点へつなげた
途中出場の日大藤沢の中村憲剛氏の長男・龍剛が流れを変えて決勝点へつなげた

何から何までソックリ?!川崎の“レジェンド”中村憲剛氏の長男・龍剛が「チェンジャー」として日大藤沢の8強進出に貢献…「お父さんからは『最後は自分で試合を決めるマインドを持て』と」

 もっとも、国立競技場が改修中だった当時は、準決勝以降の会場は埼玉スタジアムだった。4日の準々決勝を突破すれば、改修前を含めて日大藤沢の初の国立競技場行きが決まるだけではない。2回戦に続いて3回戦も観戦に訪れていた憲剛氏と、5年前の元日に共有した“目標”も現実のものになる。
 龍剛は新旧の国立競技場で、プロアマを問わずに数多くの試合を見てきた。その中で最も印象に残っているのは、と問われた龍剛は「2020シーズンの天皇杯決勝ですね」と即答。その理由をこう語っている。
「お父さんの現役最後の試合だったので、すごく印象に残っています」
 もっとも、川崎が1-0でガンバ大阪を振り切り、リーグ戦との二冠を獲得した天皇杯決勝を、憲剛氏はリザーブのままで終えている。延長戦突入も考えられた試合展開で、鬼木達監督(51、現・鹿島アントラーズ監督)は現役引退を表明していた憲剛氏を投入できず、試合後には川崎を支えてきたレジェンドに謝罪している。
 それでも龍剛の記憶に鮮明に残っている理由は、新国立競技場で一度もプレーできないままキャリアを終えた父と、自宅に帰ってから交わした短い言葉にある。
「お父さんから『次はお前の番だぞ』と言われたんです」
 当時の龍剛は小学校6年生。すでにサッカーを本格的に始めていて、同時に誰よりも憲剛氏のプレースタイルに憧れ、背中を追い続けるサポーターだと自負していた。その長男にしっかりと思いを伝えようと、憲剛氏は2020年11月1日の緊急記者会見で引退を発表する2カ月ほど前に、決断するまでの思いを綴った手紙を龍剛の枕元に置いた。
「夢なのか現実なのかわからないくらい驚きました。そして、まだ先だと勝手に思っていたので自然と涙がボロボロと出てきました」
 2021年1月下旬に行われた憲剛氏の引退セレモニー。目覚めとともに父からの手紙を読んだ瞬間に抱いた思いを明かした龍剛は、スピーチの最後をこんな言葉で締めて、すぐ近くで見守っていた父の涙腺を決壊させている。
「物語はいつか終わりが来るから、美しくおめでたいんだと感じています」
 すぐに新たな物語も始まった。中学に進学した2021年4月に、龍剛は神奈川県相模原市を拠点とするFASCINATEジュニアユースへ加入。選手として父の背中を追う決意を固め、高校は140人近い大所帯を誇り、競争も非常に激しい日大藤沢を選択した。

 

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