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井上尚弥のサウジでのファイトマネーは一体いくらだったのか?(写真・Matchroom Boxing/Mark Robinson)
井上尚弥のサウジでのファイトマネーは一体いくらだったのか?(写真・Matchroom Boxing/Mark Robinson)

「100億円興行」サウジの”サムライナイト”で井上尚弥のファイトマネーは一体いくらだったのか…村上宗隆や岡本和真ら日本人スターのメジャーリーグ流出問題がモンスターにもリンクする懸念

 地上波から配信に転換したことで日本のボクシング界は世界でも有数の優良マーケットを構築して軽量級で破格のファイトマネーを用意できるようになった。
 しかし、一人のファイトマネーが10億円を超えてくるメガファイトとなると話は別。5月には5万人規模の東京ドームで中谷潤人(M.T)とのスーパーマッチが用意されているが、基本的には1万人から1万5000人規模の会場で行われるため、ゲート収入には限界がある。
 また米国のリングで高額ファイトマネーを生み出す原資となっているPPVの分配金も、今回は、Leminoが別料金立てのPPVにしたが、基本的に日本の配信の場合は、サブスクでしかも無料配信となるケースが多いため計算は立たない。
 プロ野球の世界ではすでにその問題が起きている。スター選手のメジャー流出が止められない状況となっているが、彼らは自らの夢を追いかけると同時にその破格の契約金が魅力となっている。
 今オフ、ポスティングによるメジャー移籍を果たした西武の今井達也は、2025年の西武での年俸は推定1億8000万円だったが、アストロズとの契約は、3年で最大6300万ドル(約99億5000万円)で年俸に換算すると約18倍。ヤクルトの村上宗隆は昨季の推定年俸6億円が ホワイトソックス移籍で2年総額3400万ドル(約53億7000万円)となり年俸に換算すると約4倍。巨人の岡本和真も昨季の推定年俸5億4000万円からブルージェイズと4年6000万ドル(約94億8000万円)で契約を結んだ。とてもNPB球団の資金力ではまかえない金額だ。
 まさにその同じ状況がモンスターにも起きている。もちろん井上と大橋ジムの信頼関係は強固で海外流出することはない。
 ただ大橋会長は、そろそろキャリアのゴールを考えねばならない時期にさしかかっている井上の条件を少しでもよくしたいと考えており、ファイトマネーを更新するためには、年に一度はサウジを含めた海外リングに登場せねばならない。そうなると日本のファンにライブでモンスターを体感してもらう機会が減るというジレンマに陥り、大橋会長も頭を悩ますことになる。
 ただもうこの領域にまできたモンスターはファイトマネーに関係なくさらにまだ見ぬ景色を求めるだけだろう。まずは5月の東京ドーム。そして、その先には5階級制覇への挑戦プランを温めている。
 サウジでは、リング誌のパウンド・フォー・パウンド1位のヘビー級の3団体統一王者のオレクサンドル・ウシク(ウクライナ)からリング上でサインを求められ、こう決意表明した。
「ウシクが見にきてくれている。こんなんじゃまだまだ及ばない。もっと1位にふさわしい選手になりたい」
 おそらく今年は多くて年間3試合。2026年のモンスターは、どこまでのぼりつめるのか。
(連載終わり/文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)

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