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ケイト・ロータスが大島沙緒里に判定負けして泣いた(RIZIN FF)
ケイト・ロータスが大島沙緒里に判定負けして泣いた(RIZIN FF)

RIZIN美人格闘家のケイト・ロータスが大島沙緒里に判定で敗れて「完敗です」と泣いた理由とは…「固められて逃げられる展開が想定外だった」

 もっとも、大島にとっても満足のいく勝利ではなかった。
「決めに行けなかった自分に対して悔しい思いもありますし、この試合で勝ったからといって何か前に進めたわけではないとも思っています」
 判定にもつれ込ませてしまった試合展開と内容に悔しさを募らせた大島は、初めて対戦したケイトへの印象を「想像していた以上に強かった」と振り返った。
「フィジカルも強いし、寝技でも私がもっと攻めることができると思っていたんですけど、ガードがすごく固いし、下からの肘打ちもうまい。私をすごく研究して、対策や練習を重ねてきたのが伝わってきましたし、組みに行こうとすると肘や膝で狙っているのも見えたので、私自身、警戒を強めてしまった部分がありました」
 大島の誤算は、実はケイトにとってもマイナスに働いた。
「本当はもっと1本狙ってくると思っていて、そこに対してのスクランブルの練習をバンバンしていたんですけど。固められて逃げられる、という展開が想定外だったというか、練習不足であり自分の実力不足だったと思っています」
 2020年12月に総合格闘家デビューを果たしたケイトは、しばらくはビジュアル面で人気が先行していた。しかし、RIZINに初参戦した2024年7月に“ツヨカワクイーン”のRENA(SHOOTBOXING/シーザージム)にスタンドパンチを連打されて2回TKO負けを喫したのを最後に、黒星が先行していた戦績が一変する。
 昨年11月までの約1年間で4連勝をマーク。そのうち2つをRIZINで挙げて、今回の大島との対戦を手繰り寄せた。連勝を伸ばした先には伊澤とのタイトルマッチを思い描いていたケイトだったが、伊澤に屈した後の復帰初戦で、こちらはタイトルマッチ再挑戦を期す大島の執念の前に屈してしまった。
 判定負けを告げられたリングから降り、控え室へ一直線に歩いていたケイトは途中で急に立ち止まり、振り返ってリング方向へ視線を送っている。
「セコンドを待っていたんです」
 理由を明かしたケイトの耳に、リング上から勝者の言葉が響いてきた。
「ケイト選手が勢いありすぎて、倒してからもキープするのに必死で。極めのクイーンと言われながら(一本を)取れずにすみません」
 観客席への謝罪に続いて、大島はこんな言葉を残している。
「こんな試合になってしまったんですけど、私のことが嫌いでも女子格とRIZINのことは嫌いにならないでください!」
 起源は元アイドルで女優の前田敦子が、AKB48時代の選抜総選挙で1位になったときに自身のアンチへ向けて発した名言。これを“RIZINの前田敦子”なるニックネームを持つ大島が、会場を盛り上げるためのパロディーとして使った。日本の女子総合格闘技界の生存競争で苦杯をなめたケイトにとって、聞きたくない言葉だった。
(文責・藤江直人/スポーツライター)

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