久保建英がW杯に間に合った!「眠りから目覚めるきっかけを作った」83日ぶり復帰で即MOM獲得を指揮官が絶賛…ただ「リズムを見つけるにはまだ時間が必要」と課題も指摘
ようやくベンチ入りを果たしたのは4日に行われたレバンテとの前節だった。しかし、前後半に1点ずつを奪い、相手を零封して勝利した一戦で、マタラッツォ監督は慎重を期す意味で久保を最後までベンチに置いた。
迎えたアラベス戦。不本意な展開で終えた前半に苛立ちを覚えていた指揮官は、流れを変えて欲しいという狙いを込めて久保を83日ぶりに実戦のピッチへ送り出した。
期待に応えるように勝ち越し弾のアシストに加えて、後半35分には右から相手一人をかわす絶妙の切り返しも披露。最終的には3-3で引き分けた一戦でマン・オブ・ザ・マッチを獲得した久保を称賛した指揮官のコメントを、バルセロナを拠点とするスポーツ紙の『MUNDO DEPORTIVO』が次のように伝えている。
「タケ(久保)は本当に良くやってくれた。上手く試合に入ってチームの全員に点火し、ハーフタイム後に眠りから目を覚ますきっかけを作ってくれた。勝ち越した場面の一部を担ってアシストを記録した場面に象徴されるように、スプリントでは一度たりとも手を抜かなかった。彼はようやく戻ってきてくれた」
同時に指揮官は、久保の完全復活へ向けてこんな言葉もつけ加えた。
「最初の10分間は、非常に良い調子であることを示してくれた。ただ、怪我から10週間が経った中で、リズムを見つけるにはまだ時間が必要だ」
18日(日本時間19日)にはアトレチコ・マドリードと対峙するスペイン国王杯決勝が待つ。自身の離脱中にアラベスとの準々決勝、アスレティック・ビルバオとの準決勝を勝ち抜いてくれた仲間たちとともに、プロになって初めてのメジャータイトルに挑む一戦を含めた今後へ、久保はクラブ公式メディアのインタビューでこう語った。
「最後の1分で同点に追いつかれた、という点ではとても苦しい気持ちだけど、僕たちは着実に良くなっている。ピッチに入るときに大きな拍手をもらって愛情を感じたし、彼らに結果で応えたい。今日は幸運にもオーリ(・オスカールソン)にアシストすることができたので、これからも数字やプレータイムを積み重ねて、まずは来週に向けて明日からしっかり頑張っていきたい。プロとして初めての決勝に、今からとてもワクワクしている。優勝してみんなで喜びを分かち合いたい」
国王杯決勝と残り8試合で暫定7位につけるリーグ戦を終えれば、モードをいよいよW杯北中米大会に臨む日本代表のそれに切り替える。
自身にとって初めてのW杯となった4年前のカタール大会は、チームで最年少だった当時21歳の久保をして「完全に黒歴史でしたね」と言わしめる存在であり続けた。後半にあげた2ゴールで日本が逆転勝利を収め、世界を驚かせたドイツ、スペイン両代表戦はともにハーフタイムで交代。クロアチア代表とのラウンド16は体調不良でベンチ外となり、日本もPK戦の末に敗れた。
たとえようのない悔しさを、成長へのバネに変えてみせると決意してから4年。北中米大会の開幕直前の6月4日に25歳になる久保は「年齢的にも中心選手になるし、身体もできあがっているので言い訳もできないと思う」と自らにあえて高いハードルを課し、スペインの地で磨き上げてきた力を代表に集約させる作業に入っていく。

