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7月の女子W杯代表メンバーが発表されたが、テレビ放映のメドが立っていない。左から佐々木則夫女子委員長、池田太監督、JFA田嶋幸三会長(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
7月の女子W杯代表メンバーが発表されたが、テレビ放映のメドが立っていない。左から佐々木則夫女子委員長、池田太監督、JFA田嶋幸三会長(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

なでしこJの戦いが見られない?なぜ女子W杯のテレビ放映&配信が決まっていないのか…W杯メンバー発表も未解決の深刻問題

 日本サッカー協会(JFA)は13日、千葉市内のホテルで記者会見を開き、7月20日からオーストラリアとニュージーランドで共同開催される、女子W杯に臨むなでしこジャパンのメンバー23人を発表した。エースのFW岩渕真奈(30、トッテナム)が選外となるサプライズもあったが、ショッキングな事態も明らかになった。開幕まで1か月あまりに迫った段階で日本国内での中継テレビ局が決まっていないのだ。その理由とは…。

 エースの岩渕がメンバー漏れのサプライズも

 

 南半球へ乗り込むメンバー23人が決まった。平均年齢は24.7歳。初めて女子W杯に臨む選手が14人を数えるフレッシュな陣容となった。だが一方で優勝した2011年大会のメンバーであり選出されれば4大会連続出場となった岩渕が外れるというサプライズがあった。
 エースを外した意図を問われた池田太監督(52)はこう説明した。
「代表活動やコンディション、いまのチーム状況、大会でのさまざまなシチュエーションを考えてこの23人を選ばせてもらいました。その結果、彼女(岩渕)だけではないですが、このタイミングで選ばれなかった選手も数多くいます。なでしこジャパンに力を与えてくれた選手たちに感謝していますし、その思いはいまも私のなかにあります」
 しかもショッキングで深刻な問題が明らかになった。
 肝心のなでしこジャパンの戦いが、日本国内で見られないかもしれないのだ。
 実は大会開幕まで1か月あまりに迫った段階になっても、4年に一度の女子W杯を中継する日本のテレビ局が地上波だけでなく、BSやCSを含めてまだ決まっていない。
 千葉市内のホテルで行われたなでしこジャパンのメンバー発表会見。佐々木則夫女子委員長(65)、池田監督とともに登壇したJFAの田嶋幸三会長(65)が、日本を含めた多くの国々で国際サッカー連盟(FIFA)との放映権交渉がいまだに平行線をたどった状況にあると明かした。
「日本だけではなく、中国やドイツ、イングランド、フランス、スペイン、イタリアといった強豪国がまだ放映権契約を結んでいない。アメリカと韓国がどのような契約を結んだのかはわからないが、カタールW杯のあたりで契約したと聞いている」
 日本の場合、NHKと日本民間放送連盟が共同で設立したジャパンコンソーシアム(JC)が、男子W杯を含めてFIFAとの放映権交渉に当たってきた。各国サッカー協会は交渉に介入できない、と断りを入れた上で、田嶋会長は放映権を巡る状況をこう語った。
「日本では放映権が市場価値とまだ結びついていない。実際に大会が放映されるかどうかわからない状況には本当に大きな懸念を抱いている。先日、イスタンブールでイングランド、ドイツ両協会とこの件で話をしたが、まったく同じ状況だった。FIFAと各国のコンソーシアムやテレビ局が交渉しているが、進ちょく状況としてはまだ動いていないと聞いている」

 

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