• HOME
  • 記事
  • 野球
  • “失意”の巨人マルティネスは本当にもう大丈夫なのか?「変化球の精度と抜け球に懸念」丸、坂本のベテラン勢の活躍で横浜DeNAとの延長戦を制して絶対的守護神が27セーブ目をマーク
2戦連続で救援失敗していた巨人のライデル・マルティネスが3人ピシャリで27セーブ目(資料写真・スポーツ報知/アフロ)
2戦連続で救援失敗していた巨人のライデル・マルティネスが3人ピシャリで27セーブ目(資料写真・スポーツ報知/アフロ)

“失意”の巨人マルティネスは本当にもう大丈夫なのか?「変化球の精度と抜け球に懸念」丸、坂本のベテラン勢の活躍で横浜DeNAとの延長戦を制して絶対的守護神が27セーブ目をマーク

 巨人が11日、横浜スタジアムでの横浜DeNA戦に延長戦の末、2-1で逆転勝利した。アンソニー・ケイ(30)の前に7回まで1安打無得点に抑えられていたが8回に丸佳浩(36)のタイムリー二塁打で同点に追いつくと延長11回に坂本勇人(36)が勝ち越しの2号ソロ。その裏を2試合連続で救援に失敗していたライデル・マルティネス(28)が3人でピシャリと抑えて27セーブ目をマークした。2位の巨人は勝率を5割に戻したが、首位阪神とのゲーム差は8.5と広がったままだ。

 坂本勇人が通算300本塁打にあと3本

「苦しい時のベテラン頼み」
 プロ野球の格言を体現した巨人が横浜DeNAとの激闘を制した。
 先発の山崎が2回に「何としても先制点を取って主導権を握りたかったので初球から積極的に攻めていった」という4番の牧に不用意に甘く入ったカットボールをレフトスタンドに運ばれたが、それ以降は、踏ん張りゲームを作った。
 だが、巨人打線はケイの前に7回まで無得点と沈黙した。ヒットは5回の甲斐の1本のみ。横浜DeNAベンチは7回二死一、二塁の場面でここまで94球を投げていたケイをそのまま打席に立たせて追加点よりも1-0で逃げ切ることにフォーカスした。
 直後の8回に巨人が襲い掛かった。2打席で交代したキャベッジに代わって途中出場していた佐々木がアウトローのストレートに泳ぎながらセカンドの左へ強いゴロを放つ。ダイビングキャッチを試みた牧のグラブに当たったが、センター前ヒットとなり、続く甲斐がバントを決めて得点圏に走者を進めた。代打岸田はショートゴロに倒れ二死となったが36歳のベテラン丸が150キロのストレートを捉えてその打球は、左中間を真っ二つ。意地の同点タイムリー二塁打である。
 試合後、ケイは、「今日は状態も良く、ゾーン内で勝負もできていて8回の失点だけが悔やまれます。丸選手の前にランナーを出したところが反省点です。課題として次に生かしたいと思います」とコメントした。
 そして延長11回。試合を決めたのは同じく36歳、「4番・三塁」でスタメン出場していた坂本だった。サブマリンの颯が内角に投じた133キロのストレートをレフトスタンド最前列に放り込んだのだ。ファンが捕球し損ねて打球がフィールドに跳ね返ってきたため、三浦監督はリクエストを求めたが、審判団はすぐに出てきてホームランを認定した。

 敵地でのヒーローインタビューに応じた坂本は「風もあってどうなのかなと。ボールが返ってきたのでホームランじゃないと思っていた」「フェンスの手前で触られていないか心配だったんですけど手を出さずにフェンスの向こうで触ってくれていたんで良かった」と振り返った。
 今季2号で通算300号まで残り3本。
「達成したいなと思っていますし、何とか1本1本、必死こいて頑張ります」
 そうハッキリと意欲を明かした。
 ただ巨人ベンチは最後まで安心できなかっただろう。その裏にマウンドに送ったのが、絶対的守護神のマルティネス。
 3日の阪神戦で負け投手となって、開幕からの31試合連続無失点がストップした。9日の中日戦では2-0の9回を任されたものの細川に逆転3ランを浴びて2試合連続の救援失敗。ベンチで頭を抱え込んだ。自信がぐらついたメンタルに加え、その阪神戦で打球が直撃した左膝の状態も懸念されていた。
 スポーツ各紙の報道によるとSNSを通じて誹謗中傷のメッセージが届き、心を痛めていたという。

 

関連記事一覧